マイホームの贈与の特例について(2013年3月26日)
2013年3月26日
2013年3月26日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.125 2013年03月26日配信●
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・ご挨拶……………………………… 桜が満開です。。。
・特集………………………………… マイホームを贈与するときの注意点です
● ご 挨 拶 ○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
桜が満開です。。。
先週は梅だったのに、気候の変化が早すぎます。
日曜日は、目黒川に花見に行きました。
人出が多くなかなか歩けないほどでした。
昨日からの雨で、もう散り始めたのが残念です。
まさに、パッと咲いてパッと散るですね。
● 特 集 ○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○○o。
さて、今日は「マイホームの贈与の特例について」です。
マイホームを配偶者に贈与した場合には、
贈与税の非課税の制度があります。
夫から妻へのケースがほとんどですので、
(もちろん逆でもOKです)
夫から妻への贈与で話を進めていきます。
平成27年からの相続税が大幅な増税になりますが、
この制度を使えば相続税の節税になりますので、
よく理解したうえで、上手に活用したいところです。
まず、制度の概要です。
(1)婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、
(2)マイホームの建物とその敷地、
(または、マイホームを取得するための資金)の贈与について、
(3)相続税評価額で2,000万円までは贈与税が非課税
(4)翌年3月15日までに贈与税申告が必要
さらに、贈与税の基礎控除110万円を使えますので、
合計2,110万円までが非課税で贈与できます。
この制度を使って贈与をすれば、
相続税がかかるぎりぎりの人は、ゼロになりますね。
建物も敷地も相続税の評価額で計算できますので、
○ 建物は実勢価格の半分くらい、
○ 敷地は実勢価格の80%くらい、になります。
実勢価格で換算すると、
2,110万円より、かなり多く贈与できます。
建物も含めて贈与するようにしてください。
将来、マイホームを売ることになれば、
「3,000万円の特別控除」を夫婦2人分、
適用することができます。
「3,000万円の特別控除」とは
売却益から3,000万円を控除する譲渡所得の特例です。
仮に控除後にゼロとなっても、確定申告は必要です。
「マイホームを売って、そんなに利益が出るの?」
そんな疑問があるかもしれませんが、
親から相続で引き継いだ土地であれば、
親が買ったときの価格を引き継ぎますので。
相続取得では大きな利益が出ることがあるのです。
さらに、この制度にはメリットがあります。
それは「相続前3年以内の贈与の持ち戻し」が、
適用されないことです。
せっかく贈与をしても、3年以内に相続が発生すると、
相続財産に持ち戻して相続税を計算することになっています、
「マイホームの贈与の特例」については、
持ち戻しの必要がありません。
贈与のすぐあとで相続が起こっても、相続税は節税になります。
一方で、大きなデメリットがあります。
それは、贈与税はかかりませんが、2つ税金がかかることです。
○ 登録免許税
○ 不動産取得税
登録免許税は、2%かかります。
税金の対象となる金額が少し安くなりますが、
それでも、30~35万円くらいかかります。
これは相続の場合は、0.4%ですので、
生前に贈与すると5倍も多く支払うことになります。
また、もう1つの不動産取得税は3%です。
宅地については税金の対象額が1/2とされますが、
それでも20~25万円くらいかかります。
贈与してから数カ月~半年くらいして、納付書が届きます。
合計で50~60万円に負担が生じてしまいます。
さらに、もう一つ注意しなくてはならないことあります。
それは、相続のときの特例の「小規模宅地の評価減」が、
贈与した土地については使えなくなることです。
当たり前といえば当たり前ですが、
夫から生前に妻にマイホームの敷地を贈与した部分には、
夫の相続での減額の特例は使えなくなるのです。
「小規模宅地の評価減」とは、マイホームの敷地については、
○ 平成26年の相続まで・・・240m2まで80%減額
○ 平成27年の相続から・・・330m2まで80%減額
となる特例です。
つまり、損得を比較するとこうなります。
「マイホームの贈与の特例」を使って、
敷地部分を2,000万円贈与したとすると、
(1)夫の相続財産は、2,000万円少なくなる
(2)夫の相続発生後は、1,600万円分減額できなくなる
(1)と(2)を合計すると、400万円しか得になりません。
そうは言っても、
「小規模宅地の評価減」の対象となる土地は、
賃貸アパートや賃貸マンションの敷地もあります。
(マイホーム敷地を含めて、いずれか選択して適用)
よって、土地をいくつか持っている人は、
シミュレーションをすると、
適用したほうが大きく節税が取れることがあります。
このように、よく考えてから贈与すべきですが、
あまり考えずに、贈与しているケースが多くあります。
ご相談を受けても「贈与をしないほうがいいですよ」と、
あえて贈与を勧めないこともあります。
メリットとデメリットを十分に理解したうえで、
進めてみてください。
● 編 集 後 記 ○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
今日はワールドカップのヨルダン戦です。
すっきり勝って、出場を決めてほしいですね。
サッカーは見ていて熱くなりますね~
凡プレーには周りの物を蹴ってしまうこの頃です。。。
最近は回りを片づけてから見ることにしています(笑)
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