子どもがマイホームを購入するときの注意点(2012年1月24日)
2012年1月24日
2012年1月24日
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○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、
ありがとうございます。
昨日から大分に出張しています。
東京と比べると少し暖かいですね。
地元の方にご案内していただいて、
夜はふぐをごちそうになりました。
とても美味しかったですね~
九州はどこも食事が美味しいですね。
さて、今回は「子どもがマイホームを購入するときの注意点」です。
「平成24年度税制改正大綱」には、
マイホーム取得資金の贈与についての記載があります。
まだ正式な法律にはなっていませんが、
期間の延長と贈与税の非課税枠の拡大となる予定です。
制度の概要は次の通りです。
○祖父母、親からのマイホーム取得資金の贈与について
○その資金で翌年3月15日までにマイホームを取得して、
○12月までに居住する場合は、
○贈与税の申告を要件として、
○一定の金額までは贈与税は非課税とする。
贈与税の非課税のわくは、今年から3年間で次の通りです。
○平成24年 1,000万円(省エネ・耐震住宅は1,500万円)
○平成25年 700万円(省エネ・耐震住宅は1,200万円)
○平成26年 500万円(省エネ・耐震住宅は1,000万円)
本来の年間110万円の非課税の枠もありますので、
これを合計した非課税枠は、平成24年で、
1,110万円(省エネ・耐震住宅は1,610万円)となります。
この「省エネ・耐震住宅」の詳しい取扱いは、
これから発表されることになります。
ところで、この贈与税の非課税枠の1,110万円では、
都内でマイホームの取得は到底無理ですので、
資金をもらった子ども側で、住宅ローンを組むことになります。
それでもお金が足りない場合はどうなるでしょうか?
となると、やさしい親御さんやおじいちゃんおばあちゃんが、
資金援助してくれることが多いですね。
ここで注意してほしいのは、
この追加の資金援助分の不動産の名義です。
実際の事例で見てみましょう。
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7,000万円の一戸建てを取得予定
(1) 親から1,110万円を贈与
(2) 住宅ローン3,890万円
(3) 親から2,000万円を追加援助
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この場合はこのようにします。
(1)親から1,110万円を贈与
→翌年3月15日までに申告をおこない非課税
→この分の不動産名義は子ども
(2)住宅ローン3,890万円 ※
→この分の不動産名義も子ども
(3)親からの2,000万円を追加援助
→この分の不動産名義は親
※(2)の住宅ローンは「住宅ローン控除」の確定申告も
忘れずにおこなってください。
結論としては、
7,000万円の不動産の持分については、
子どもが5/7で親が2/7となります。
うっかり子どもの持分100%で、
登記してしまうケースが結構あります。
これでは、親から子どもへの
2/7の相当の資金、
つまり、2,000万円の贈与となります。
これくらいなら税務署にわからないだろうと、
軽く考えていると、
税務署から「お尋ね(おたずね)」という
問い合わせの書類が郵送されることがあります。
これは、主に不動産の取得資金を確認するものです。
本人の所得に比べて、
あまりにも大きな自己資金を答えると、
税務署に呼び出されることがあります。
上記のケースのように、
2,000万円の贈与となると、
贈与税が720万円もかかります。
贈与の特例や住宅ローンを超える部分は、
ありのままに親の持分で登記すべきなのです。
それでは、すでに間違えて登記してしまった場合は、
どうしたら良いでしょうか?
贈与税の課税をまぬがれるためには、
不動産登記の名義を正しく変更する必要があります。
「錯誤」ないし「真正な登記名義の回復」を原因として、
登記をおこなうことになります。
さて、さきほどの事例で、
将来の親の相続のときには、
この2/7の持分は、この子どもが引き継ぐことが一般的です。
2,000万円をお金で残すと、
相続税がそのままかかりますが、
不動産に変えておけば、およそ半分くらいの評価額になります。
このように、登記の名義を正しくしておけば、
贈与税が不要にかからず、
将来の相続税の節税にもなります。
不動産の名義は間違えないよう、くれぐれもご注意ください。
【編集後記】
昨日から大分に出張です。
と言っても、温泉に入ったり、ふぐを食べたりで、
仕事兼観光となっています(笑)
http://ameblo.jp/tochiai65282414/entry-11144571735.html
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