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タワマン節税(2023年8月3日)

2023年8月4日

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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.562 2023年08月03日配信●
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・ご挨拶……… 梅雨が明けて8月になりました
・特集………… タワマン節税が来年から厳しくなります

●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。

○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。

梅雨が明けて8月になりました。
全国的に連日猛暑が続いています。
水分補給と無理をしないことですね。
今日も気を付けていきましょう。

●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。

来年の令和6年から、
「タワマン節税」が封じ込められます。
タワーマンションの上層階については、
市場価格が高いことに比べて、
相続税評価額が30%程度と低いため、
差額が相続税の節税となります。

マンションの相続税評価額は、
○ 敷地利用権の評価額
○ 区分所有建物の評価額
この2つを合計して評価をします。

タワーマンションとは、
一般的に20階以上の高層マンションのことですが、
なかには50階以上の超高層もあります。

敷地利用権はマンションの敷地全体の面積に、
そのマンションの持ち分を掛けて計算します。
タワーマンションは戸数が圧倒的に多いため、
一戸あたりではわずかな敷地面積となります。

さらに、最上階でも1階でも、
階数による調整計算はありません。
よって、上層階になるにしたがい、
市場価格と相続税評価額の差は大きくなります。

この敷地利用権の評価額に、
区分所有建物(建物部分)の評価額を加えて、
合計額がマンションの評価額となります。
仮に最上階を2億円で購入しても、
30%程度の相続税評価額となるので、
圧倒的に節税となります。

来年から「タワマン節税」が封じ込められます。
改正内容は以下の通りです。

(1)マンションの市場価値
(2)マンションの相続税評価額
(1)の(2)に対する割合をまず計算します。
これを「乖離率(かいりりつ)」といいます。
(算式)乖離率=(1)/(2)

この乖離率の具体的な計算方法は、
国税庁から案が発表されています。
参考までに以下に説明がありますが、
かなりややこしいです。
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000256756

乖離率が1.66倍以上、
つまり市場価格が相続税評価額の
1.66倍以上のマンションは、
相続税評価額 ×(乖離率×0.6)が、
令和6年以降の相続税評価額となります。

築浅のタワーマンションの上層階では、
乖離率が3倍以上、
つまり市場価値が相続税評価額の3倍以上、
となるケースが多いです。

仮に3倍とすると、
3倍 × 0.6 = 1.8倍
来年以降の相続税・贈与税では、
通常の相続税評価額に対して、
1.8倍して計算することになります。
大幅な増税となりますね。

今回の令和6年からの改正により、
評価額が大幅に上昇するのは、
以下のようなマンションとなります。
(1)築年数が新しい(=築浅)
(2)総階数が多い(=タワマン)
(3)所有マンションの階数が高い(=高層階)
(4)専有面積に対して敷地利用権の面積が小さい

具体的に以下2つのケースで、
試算をしてみましょう。

《ケース1》築浅のタワーマンション
(1)築2年
(2)50階建て
(3)50階(最上階)
(4)専有面積・・・・・90平米
   敷地利用権・・・20平米

《ケース2》築古の低層マンション
(1)築50年
(2)5階建て
(3)1階
(4)専有面積・・・・・70平米
   敷地利用権・・・50平米

《ケース1》の場合、
乖離率は、4.15倍と大きくなります。
これに×0.6をして、
補正率は2.49となります。
相続税評価額を2.49倍した金額が、
来年以降の相続税評価額となります。

《ケース2》の場合、
乖離率は、0.77倍となります。
これが1未満ということは、
市場価格の方が相続税評価額より、
低いということになります。
補正率=乖離率、となる取扱いとなり、
相続税評価額×0.77倍した金額が、
来年以降の相続税評価額となります。

築古で階数が低いマンションは、
来年以降は評価額が下がるケースがあります。
これは意外な節税対策となりそうです。

築浅のタワマン上層階は来年から要注意です。
○○さんがこのような物件をお持ちなら、
どうしたら良いでしょうか?
今年中の贈与が一つの対策となります。

通常の「暦年贈与」でもよいですが、
贈与税の負担が大きくなるため、
「相続時精算課税」で贈与をおこなえば、
将来の相続税で持ち戻しされますが、
○ 贈与時(今年)の評価額で持ち戻し
○ 2,500万円まで贈与時点で非課税
とメリットがあり、有効な対策となります。

さて、今回説明した評価方法は、
現状ではあくまでも案ですが、
8月後半~9月頃に通達となる予定です。
今後は相続対策を目的とした
安易なタワーマンションの購入は、
少し考えた方がよさそうですね。

●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。

それにしても毎日暑いですね。
昨日は外出時に立ちくらみが起き、
急に視界が真っ暗になりました。。。
幸い壁につかまりすぐに回復しましたが、
意外に怖いものですね。
皆様もお気を付けください。

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(平成27年9月より移転しています。)
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