令和5年度税制改正大綱(2022年12月21日)
2022年12月21日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.546 2022年12月21日配信●
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・ご挨拶……… 今年もあとわずかになりました。
・特集………… 令和5年度税制改正が発表されました
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
今年もあとわずかになりました。
サッカーのワールドカップが終わって、
ちょっとさびしくなりましたね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「令和5年度税制改正大綱」です。
令和5年度税制改正大綱が16日に発表されました。
「大綱」とは「案」のことですが、
内容が変更されることはまずありません。
令和5年4月に法律として施行されます。
細かい取扱いは順次発表されます。
改正の目玉は、次の2点となります。
○ NISAの非課税枠の拡大(減税)
○ 生前贈与の加算が7年(増税)
今回は、上記の2点に加えて、
注目すべき改正点を解説します。
(○)は減税、(×)は増税です。
【1】NISAの非課税枠の拡大(○)
譲渡益や配当が非課税となるNISAについて、
令和6年より非課税枠が大幅に広がります。
<1年当たりの非課税枠>
○ 最大360万円に拡大
(うち成長投資枠が240万円)
<生涯の非課税枠>
○ 最大1,800万円に拡大
(うち成長投資枠が1,200万円)
また、現行制度での投資実績は、
新制度の投資枠に加算されません。
この改正は投資家の方に朗報です。
かなり思い切った減税と言えますね。
【2】「暦年贈与」の加算が7年(×)
相続開始前の暦年贈与の加算期間が、
現状の3年から7年に延長されます。
加算期間が延長されるのは、
令和6年1月1日以降の贈与が対象です。
たとえば令和10年1月1日の相続なら、
加算期間は4年になります。
令和13年1月1日以降の相続は、
加算期間は7年となります。
「贈与をしたら3年はお元気で」
が贈与をしたときの声かけでしたが、
「贈与をしたら7年はお元気で」
がこれからの節税対策になりますね。
令和5年中に贈与をする場合は、
110万円の非課税枠を超えて、
納税が発生するようあえて多額に贈与する、
ということも手ですね。
ちなみに、加算の対象者は、
相続人と受遺者(遺言での引継者)です。
孫や婿、嫁はそもそも加算の対象外ですが、
今回も改正はされていません。
相続直前の贈与でも節税が有効です。
【3】「相続時精算課税」の緩和(○)
相続時精算課税とは、
父母・祖父母から子・孫へ、
合計2,500万円までの贈与は、
贈与税がかからない制度で、
税務署への届出が必要です。
贈与を受けた財産は、
相続時には相続税の対象になります。
この時点で税金が精算されます。
現状ではこの制度を選択後は、
少額の贈与でも税務署に申告が必要ですが、
改正後は、年110万円までの贈与は、
税務署への申告は不要となります。
令和6年1月以降の贈与が対象です。
【4】教育資金の一括贈与特例の延長(○)
教育資金の一括贈与特例とは、
父母・祖父母から子・孫へ、
1,500万円までの教育費の贈与は、
贈与税がかからない制度です。
令和8年3月末まで、
適用期限が3年延長されます。
父母・祖父母の相続時に残額があれば、
相続税の対象となりますが、
子・孫が学校に在学していれば、
対象にはなりません。
令和5年4月1日以降は、
対象の条件が厳しくなります。
相続税の対象額が5億円超の場合は、
子・孫が学校に在学していても、
残額は相続税の対象となります。
この特例を適用する場合は、
条件変更の前の令和5年3月末までに、
贈与をすることがお勧めです。
【5】インボイス制度の特例(○)
令和5年10月より、
インボイス制度が導入されます。
インボイスの登録番号がない請求書は、
消費税の控除が取れなくなります。
売上1,000万円未満の免税事業者は、
インボイス制度の申請をすると、
新たに消費税の納税負担が発生します。
取引先との関係を考えると、
申請せざるを得ない事業者も多いでしょう。
この負担を抑えるために、
令和5年10月から3年間については、
納税額を売上高の消費税の2割とする、
特例が適用できることになります。
【6】マンション修繕の固定資産税減税(○)
大規模な修繕をしたマンションは、
令和5年度~6年度の2年間について、
固定資産税が最大2分の1減額になります。
自治体の認定を受けたマンションなどが、
減税の対象となります。
以上が注目すべき改正点となります。
今後細かい取扱いなど発表されますので、
随時メールマガジンで取り上げていきます。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
いよいよ年の瀬が押し迫ってきました。
コロナの影響で行事がまだ少ない1年でした。
以前より時の流れが速くなったように感じます。
ワールドカップの中継を見ても、
観客はだれもマスクをしていません。
来年は日本もマスクなしの生活に、
戻るようになってほしいですね。
今年もお世話になりました。
12月29日~1月4日は休業となります。
来年もよろしくお願いいたします。
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