令和4年度税制改正大綱(2021年12月14日)
2021年12月15日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.524 2021年12月14日配信●
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・ご挨拶……… 今年もあと2週間あまりとなりました
・特集………… 令和4年度税制改正大綱が発表されました
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
今年もあと2週間あまりとなりました。
今日はこの冬一番の寒さだったようです。
東京では雪の予報でしたが、
雨に変わって電車も止まらず助かりました。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「令和4年度税制改正大綱」です。
令和4年度税制改正大綱が、
12月10日に発表されました。
「大綱」とは税制改正の「案」のことです。
案といっても今後変更されることはなく、
令和4年4月に法律として施行されます。
細かい取扱いは今後順次発表されます。
賃上げ税制と住宅ローン控除が目玉で、
例年と比べて小ぶりな税制改正です。
主な改正点は以下となります。
■ 会社関係
【1】所得拡大投資促進税制(賃上げ税制)の改正
従業員の給料総額を前期より増加させた場合、
増加額の一部を法人税から控除する制度です。
役員やオーナー親族の給料は対象外です。
(以下中小企業(資本金1億円以下など)を前提)
現状では以下の2区分になっています。
(A)前期より1.5%以上増加
→ 増加額の15%を法人税から控除
(B)前期より2.5%以上増加
かつ10%以上研修費を増やす
→ 増加額の25%を法人税から控除
令和4年4月1日~6年3月31日に始まる期は、
以下の3区分に改正されます。
(A)前期より1.5%以上増加
→ 現状と変わらず
(B)前期より2.5%以上増加
→ 増加額の【30%】を法人税から控除
(C)前期より2.5%以上増加
かつ10%以上研修費を増やす
→ 増加額の【40%】を法人税から控除
【 】が改正点で現状より有利になりますが、
税額控除なので黒字会社しか適用できません。
また、法人税額の20%上限は変更ないので、
(C)で満額控除できる会社は限られます。
教育訓練費は以下8~10ページに記載あります。
https://www.chusho.meti.go.jp/zaimu/zeisei/syotokukakudai03guidebook.pdf
【2】子会社からの配当源泉の廃止
これは減税ではありませんが、
事務作業の手間が省ける改正です。
以下の会社からの配当については、
令和5年10月1日以降は、
源泉徴収を行わないことになります。
○ 完全子会社(保有割合100%)
○ 配当基準日で保有割合3分の1超の会社
少し先にはなりますが、
源泉徴収をしないよう注意しましょう。
【3】交際費課税の特例の延長
中小企業(資本金1億円以下など)は、
交際費について1期800万円まで、
損金(=経費)にできる特例があります。
令和6年3月31日までに開始する期まで
2年間延長されます。
【4】中小企業の少額減価償却資産の特例の延長
やはり中小企業の特例になります。
1点30万円未満の減価償却資産について、
一括で損金に計上できる特例について、
令和6年3月31日まで2年間延長されます。
今後は貸付用は適用除外になります。
以下も同様に貸付用は適用除外となります。
○ 一般の少額減価償却資産
1点10万円未満は一括損金
○ 一括償却資産
1点10万円以上20万円未満は3年で均等償却
■ 所得税その他
【1】住宅ローン控除の見直し
見直しされ令和7年まで4年間延長です。
控除率の縮小が大きいですね。
概要は以下となります。
○ 控除率
・・・年末ローン残高の0.7%(1%より縮小)
○ 減税期間
・・・新築13年(10年より拡大)
・・・中古10年(変わらず)
○ 減税規模
・・・最大455万円(500万円より縮小)
○ 所得要件
・・・2,000万円以下(3,000万円以下より縮小)
【2】電子取引の保存義務を一定の条件で2年間延期
電子帳簿保存法の改正により、
電子取引をPDFファイル等で保存が義務の取扱いは、
令和4年1月1日より開始となっています。
一方で、社内体制が間に合わない声も多いため、
令和5年12月31日までの2年間は、
所轄税務署長が「やむを得ない事情」があると認め、
税務調査で出力した紙で提示できる場合は、
紙での保存が認められるようになりました。
【3】住宅取得資金の贈与
直系尊属(両親、祖父母等)からの
住宅取得資金の贈与の特例について、
令和5年12月31日まで2年延長されます。
○ 耐震、省エネ、バリアフリーの住宅
・・・1,000万円
○ 上記以外の住宅
・・・500万円
【4】固定資産税等の上昇幅の制限
商業地の土地について令和4年度分に限り、
固定資産税及び都市計画税の上昇幅について、
現行の5%が2.5%に抑えられます。
以上が主な改正点になります。
今後も新しい情報を随時掲載していきます。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
感染症は日本だけは収まりつつあります。
日本人の勤勉さが要因の一つでしょう。
事務所では外での忘年会は今年も見合わせました。
もう一息で以前の生活が戻るといいですね。
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