贈与税の見直しとその対策(2021年8月3日)
2021年8月3日
2021年8月3日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.515 2021年08月03日配信●
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・ご挨拶……… 毎日暑いですね。。。
・特集………… 贈与税の大改正にはこう対応しましょう
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
毎日暑いですね。。。
連日の30度越えに慣れてきたものの
疲れが少しずつ溜まります。
毎日テレビでオリンピックは見ていますが、
10代での金メダルには力をもらいますね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
今回は、「贈与税の見直しとその対策」です。
子や孫への生前贈与は、
相続税の節税対策としてよく使われています。
毎年110万円の非課税のわくがあるため、
範囲内で贈与する人が多いですね。
この生前贈与の節税対策が、
今後使えなくなる可能性があります。
令和3年度税制改正大綱では、
次の記載があります。
「相続税と贈与税を一体的に捉えて
課税する観点から、現行の
相続時精算課税制度と暦年課税制度の
あり方を見直す」
「一体的に捉えて課税」とは、
贈与税を相続税に吸収させて、
相続税一本でまとめて課税する、
こういうことのようです。
抜本的な大改正となりますね。
自民党税制調査会長の甘利明氏は、
インタビューに答えています。
「・・・・個人的には欧米などのように
一本化することが望ましい。
ただ、税制が変わったといって
過去の暦年贈与の分を遡及することなく、
改正以降の対応になる。」
(週刊東洋経済7月31日号)
さらに、続けて、
「いきなり変わるのではなく、
これから時間をかけて議論していきたい。」
ということですから、
すぐに改正されることもないようです。
ただし、近い将来には、
○ 贈与税が廃止
○ 相続税に一体化
この方向に進む可能性は十分ありと、
覚悟しておいた方がよいでしょう。
国税庁より6月に発表された
令和2年分の贈与税の申告データでは、
暦年贈与 ※ は次の通りです。
○ 申告件数は48万5千件
○ うち納税額がある件数は35万4千件
※ 年110万円まで非課税の贈与のこと
一方で、相続税の申告件数は、
令和元年分のデータでは次のとおりです。
○ 申告件数は14万8千件
○ うち納税額がある件数は11万5千件
申告件数、納税額がある件数のいずれも、
贈与税は相続税の約3倍となっています。
将来の相続税の節税対策として、
贈与税の申告はかなり活用されており、
さらに納税をしているケースも多いのです。
納税額がある贈与税申告については、
1件当たり納税額は62万円です。
あくまでも平均値とはいえ意外に多いですね。
直系尊属(父母、祖父母)からの贈与で考えると、
570万円の贈与とかなりの金額になります。
「相続税と贈与税の一体化」は、
来年からはまずなさそうですが、
いずれ改正は頭に入れておいた方がよいですね。
事前にできる対策としては、
早く贈与を行うことがポイントです。
非課税の年110万円にこだわらずに、
財産が2~3億円ある人は、
300万円以上の贈与が目安でしょう。
直系尊属からの贈与で以下となります。
各贈与額に対してかかる贈与税、
さらにカッコ内は税負担率です。
○ 300万円・・・・・・・19万円( 6.3%)
○ 500万円・・・48万5千円( 9.7%)
○ 700万円・・・・・・・88万円(12.6%)
○ 1000万円・・・177万円(17.7%)
相続人が受けた贈与は、
相続前3年以内は持ち戻しとなります。
贈与から3年経たないと効果はありません。
○○さんもまずは今年から、
金額を多くして贈与を進めてください。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
開始までは批判が多かったオリンピックですが、
いつもより控えめながら盛り上がっています。
マスコミは批判をするのも仕事でしょうが、
いざ始まると立ち位置がむずかしい感じですね。
多くの熱戦を次から次に観戦できて、
個人的には毎日盛り上がっています。
昨日の女子1500メートル予選では、
ころんだ選手がその後ごぼう抜きで1位に。
あれはすごかったですね。
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