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平成30年度税制改正、事業承継税制の特例(2018年1月24日)

2018年1月24日

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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.360 2017年01月24日配信●
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・ご挨拶……… 雪はかなり積もりましたね
・特集………… 「事業承継税制」が全面的に改正されます

●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。

○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。

雪はかなり積もりましたね。
昨日は久しぶりに雪かきをやりました。
計ってみると20センチも積もっていました。
しばらくは道で転ばないよう注意をしましょう。

●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。

さて、今回は「平成30年度税制改正、事業承継税制の特例」です。

今年から「事業承継税制」が全面的に改正されました。
経営者が所有する自社の株式(=自社株)は、
相続が起こると相続税の対象になります。
○ 長期的に業績が良い
○ 不動産など含み益が大きい
こういった会社の自社株は評価額は高くなります。

経営者が筆頭株主の中小企業がほとんどですから、
相続が起こると自社株にかかる相続税は、
数千万円~数億円になることもあります。
事業を承継するうえで足かせになっています。

その相続税の負担をやわらげる目的で、
中小企業向けに「事業承継税制」という特例があります。
オーナーから後継者に自社株を承継するときに、
相続税または贈与税の納税を「猶予(ゆうよ)」する制度です。

猶予とは税金の支払いを繰り延べることです。
一定の場合には、
繰り延べた税金を一気に支払う必要があります。
何度かの改正で使いやすくなりましたが、
それでも以下のような条件があるため、
相続が発生したときに年200件程度しか使われていません。

【平成29年までの制度】
(1)株式の2/3以上が上限
(2)引き継いだ株式の80%の相続税を納税猶予
(3)相続後5年間で雇用の平均80%の維持が必要
特に(3)があるため二の足を踏んで、
特例を適用しないことが圧倒的に多くなっています。

後継者は先代の社長より当初はどうしても力は劣ります。
承継したあとで一部の社員が会社を離れることは考えられます。
結果的に雇用の80%を維持できなくなる恐れがあります。
中小企業はその後社員の採用もままなりません。
そうなると猶予された相続税に加えて、
利子に相当する利子税も納税することになります。

この承継した後の納税のリスクを考えると、
どうしても特例を適用することをためらってしまいます。

中小企業の経営者の平均年齢は年々上がっています。
○ 経営者の年齢のピーク
平成7年・・・47歳→平成27年・・・66歳
○ 経営者の平均引退年齢
小規模事業者・・・70.5歳、中規模企業・・・67.7歳
○ 平成32年ころ
数十万人の団塊世代の経営者が引退時期
(中小企業庁「事業承継に関する現状と課題について」)

こういった背景をふまえて、
平成30年1月1日から平成39年12月31日までの10年間、
事業承継税制は全面的に改正されました。
(平成歴の表記は税制改正大綱のとおり、以下同じ)

【平成30年からの制度】
(1)株式の100%が上限
(2)引き継いだ株式の100%の相続税が納税猶予
(3)経営状況の悪化などで雇用維持ができない場合は、
納税猶予の取消はなし
(4)平成30年4月1日から平成35年3月31日までに、
「特例承認計画」の認定を受けること

これからは自社株については、
相続税の100%が納税猶予となります。
また、80%の雇用維持もなくなりました。

10年間の期間限定とはなりますが、
かなり使いやすくなりました。
相続税、贈与税いずれでも適用することができます。
〇 相続が発生したら適用する
〇 贈与で適用して、相続が発生したら引き続き適用する
いずれかのパターンで適用となります。

(細かい取扱いはこれから追って発表されますので、
新たな情報がわかればメールマガジンで報告します。)

○○さんの会社でも、
これからは事業承継税制の特例について、
相続対策の選択肢の一つとしてぜひお考えください。

●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。

卓球は若い世代がすごい活躍ですね。
日曜日まで行われていた全日本卓球のシングルスでは、
男子は14歳の張本選手、女子は17歳の伊藤選手、
中学生と高校生が優勝しました。

インタビューの受け答えもしっかりしていますね。
自分は中学、高校のときに何をしていただろう。。。
ふと考えてしまいました(苦笑い)

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