消費税の免税と簡易課税(2011年4月26日)
2011年4月26日
2011年4月26日
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○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメルマガをお読みいただき、ありがとうございます。
いよいよ週末からゴールデンウィークです。
最近は、少なからずストレスもありますので、
心身ともにリフレッシュしたいところですね。
今回は、消費税の取扱いについてです。
消費税は、ちょっとした工夫で納税が少なくなる方法があります。
今回は、基本的でとても重要なポイントを2つご紹介します。
消費税には、気をつけるべき売上高のラインが2つがあります。
○ 1,000万円
○ 5,000万円
この売上を超えると、納税額がグッと増えてしまいます。
これは、会社も個人事業も同じ基準となっています。
これから新規の事業を立ち上げる人、
すでに会社をつくって設立間もない人など、
あらかじめ知っておくと良いですね。
1つ目の売上高1,000万円は、【免税】のラインです。
消費税の課税対象となる売上高が、1,000万円を超えると、
その【2年後】は、消費税を納める義務が生じます。
逆に、売上高が1,000万円を超えることがなければ、
お客様から消費税を預かっても、消費税を納める義務はありません。
ほんの少し売上高が1,000万円を超えるような場合は、
可能であれば、あえて仕事をお休みにするのも手です。
たとえば、不動産賃貸の場合は、
消費税の対象は、次のようなものの賃貸になります。
○ 事務所
○ 店舗
○ 倉庫
○ 工場
○ 駐車場
これらの売上高が、1,000万円超えるぎりぎりであれば、
新規の契約は、当初フリーレントとして、
家賃を受け取らない形にすることもやり方ですね。
それならと言うことで、もらうべき家賃を単に後送りにしても、
これはまったく意味がありません。
なぜなら、不動産賃貸は、
本来の家賃をもらうタイミング、
たとえば前月末などに売上に上げる必要がありますので、
たとえ入金がなくても、その前月末で売上が確定するからです。
2つ目の売上高5,000万円は、【簡易課税】のラインです。
消費税の課税対象となる売上高が、5,000万円を超えると、
その2年後は、簡易課税の適用をすることができません。
簡易課税は、消費税の対象となる経費を
「みなし(概算)」で引くことができる制度です。
たとえば、サービス業(情報通信業、コンサル業など)であれば、
この経費の割合を50%で引くことになります。
売上高が4,000万円であれば、
消費税の計算での経費は、
4,000万円×50%=2,000万円となります。
納める消費税の計算は、このようになります。
○ 売上高にかかる消費税 4,000万円×5%=200万円
○ 経費にかかる消費税(みなし) 2,000万円×5%=100万円
○ 納税額 200万円-100万円=100万円
一般的には、この簡易課税を使って計算したほうが、
消費税の納税額は、はるかに少なくなります。
簡易課税を適用できる基準が、5,000万円ですので、
売上高が、5,000万円を少し超えるくらいなら、
5,000万円以下で押さえておくほうが、節税になります。
簡易課税を使いたい場合は、
届出書を税務署に提出する必要があります。
これは、その期が始まる前までが提出期限です。
売上高が1,000万円を超えるようになったら、
簡易課税の選択を考えてみましょう。
一度適用すると、2年間は継続して適用する必要があります。
これも注意点です。
簡易課税を選んで、かえって納税が多くなることもあります。
事前に十分シミュレーションをしてみましょう。
この1,000万円と5,000万円は、
十分に注意して、事業を進めてくださいね。
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落合会計事務所
税理士 落合 孝裕
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