海外慰安旅行、4泊5日以内の否認例(2016年5月10日)
2016年5月10日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.279 2016年05月10日配信●
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・ご挨拶………ゴールデンウィークはいかがでしたか?
・特集…………社員旅行はここまで豪華だと否認されます
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
ゴールデンウィークはいかがでしたか?
私は日頃見ることができない競技を見たり、
たまっている仕事を片付けたりでした。
あと久しぶりに自宅の本の整理も。。。
天気は下り坂ですが、がんばっていきましょう。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「海外慰安旅行、4泊5日以内の否認例」です。
社員旅行は昭和の時代はどの会社でもやっていました。
私が最初に入った会社でも毎年の恒例行事でした。
今はおよそ半分の会社が実施しているようです。
「1990年代には8割近い時期もあったものの、
2004年調査では4割弱にまで減少し、
2009年調査と今回(2014年)調査では、
約5割の実施率となった。」
(マイナビニュース)
確かに周りを見ても、
以前より増えている感じはしますね。
税金の取扱いでは、
会社が社員に「経済的利益」を与えた場合、
原則として給与として課税することになっており、
所得税・住民税の対象となります。
物をタダであげたり、
安い価格で売ったりすることは、
「経済的利益」ということになります。
社員旅行も原則としては給与課税なのですが、
会社が主体となるレクレーションまで、
課税するのはさすがにいかがなものか、
ということで、
次の範囲内であれば非課税とされています。
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(1)4泊5日(海外旅行は現地の日数)以内であること。
(2)参加者が全社員の50%以上であること。
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参加者の50%以上の判定は、
工場や支店で行う場合には、その工場や支店の社員数で、
判定することになります。
ただし、注意しなければいけないことは、
不参加者に対して現金を支給すると、
参加者も含めた社員全員に対して、
その金額が給与課税されてしまうことです。
さらに会社負担分は1人あたり10万円程度、
までとなっています。
この範囲内であれば、
会社が支払った費用はすべて福利厚生費として、
経費に落とすことができます。
普段の社員のがんばりに報いたいために、
利益が大きく出たときには、
大盤振る舞いをしたいと考える社長さんもいます。
会社が負担した社員旅行の費用が、
高すぎるということで税務調査で否認され、
その後最高裁まで争って、
納税者が負けたケースがあります。
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(1)土木建築工事の請負業の会社
(2)2泊3日で社員10名、外注先の従業員等と
マカオへ社員旅行
(3)最高級のホテルリスボアに1人1部屋で宿泊
(4)1人当たり費用24万1,300円は会社が全額負担
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裁判所の判決文に、
「マカオで最高級のホテルである「ホテルリスボア」・・・」
と書いてあるのを読むと、
「何をもって「最高級」なの?」
とツッコミを入れたくなりますが、
ネットで見ると確かに泊まりたいホテルですね。(笑
税務調査官のやっかみもあるように思いますが、
否認されないように注意しなければなりません。
では、社員旅行をおこなう場合、
どのような点に気をつけたら良いでしょうか?
まずは会社負担を10万円程度におさえることです。
残りは社員の各自負担としてもらいます。
毎月少しずつ給料天引きの積立が良いですね。
もう1つの方法としては、
研修旅行の形にすることです。
これはその業種に合った旅行先とすべきですが、
現地での視察、セミナーなどで、
実際に社員の勉強になる旅行であれば、
これは金額の制限はありませんから、
全額を旅費とすることができます。
ただし、これも拡大解釈はしないことです。
実際に海外研修をおこなって、
社員のレベルアップをはかり、
業績を伸ばしている会社もあります。
秋が社員旅行のシーズンとなりますが、
そろそろ計画を立てる時期です。
○○さんの会社でも考えてはいかがでしょうか?
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
5日(木)にNHK杯体操選手権を見に行きました。
当日でも自由席なら買えるものですね。
体操競技を間近で見るのは初めてでした。
内村選手や白井選手のあのクルクルした技は、
とても人間とは思えません。。。
会場の全体の空気が変わる演技でした。
リオオリンピックがんばってほしいですね。
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