令和6年度税制改正、各省庁からの要望(2023年9月14日)
2023年9月15日
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vol.563 2023年09月14日配信●
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・ご挨拶……… 9月半ばでも暑いですね
・特集………… 令和6年度税制改正はこうなりそうです
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
9月半ばでも暑いですね。
東京の今日の最高気温は32度でした。
先日はうろこ雲が空に広がっていましたが、
まだまだ暑さは続きそうですね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「令和6年度税制改正、各省庁からの要望」です
各省庁から8月末に、
令和6年度税制改正要望が発表されました。
現状では税制改正の要望の段階ですが、
12月半ばに税制改正大綱(案)となり、
令和6年4月に法律となり施行される予定です。
過去の税制改正の流れからは、
改正要望の多くが法律になっています。
よって、これらを詳しく読めば、
来年度の税制改正が予想できます。
税目別での主な改正要望は以下のとおりです。
■ 法人税
(1)賃上げ促進税制の拡充・延長
賃上げをした場合に給与増加額の最大40%
(大企業は30%)の税額控除の制度について、
延長期間の長期化と、
○ 控除しきれなかった金額の繰越
○ 仕事と子育ての両立や女性活躍支援に
積極的な会社への上乗せ措置
上記2点の措置を創設する。
(2)戦略物資生産基盤税制の創設
経済安全保障等の観点から、
戦略的に重要な物資(半導体や蓄電池など)について、
生産・販売量に応じた税額控除の制度を創設する。
(3)イノベーションボックス税制の創設
以下の知的財産から生じる所得に対して、
○ 特許権
○ 著作権で保護されたソフトウェアなど
優遇税率を適用する制度を創設する。
(4)カーボンニュートラル税制の拡充・延長
脱炭素効果が高い製品の生産設備を導入した場合、
税額控除または特別償却が適用できる制度について、
繰越制度の新設、適用要件の見直し、
さらに、延長期間を長期化する。
(5)交際費課税の特例の拡充・延長
会社が支払う交際費のうち、
・1期800万円以下
・接待飲食代の50%
いずれかを経費計上できる制度を、
令和8年3月末まで2年間延長する。
さらに、交際費から除外する飲食代の制度は、
1人あたり5千円以下の上限を引き上げる。
(6)少額減価償却資産の特例措置の延長
中小企業が30万円未満の資産を取得した場合、
1期300万円まで全額経費となる制度を、
令和8年3月末まで2年間延長する。
■ 所得税
(1)金融所得課税の一体化の拡大
金融商品の損益通算の範囲について、
デリバティブ取引、預貯金まで拡大する。
(2)生命保険料控除の拡充
生命保険料控除の12万円の限度額について、
○ 扶養する子どもがいる場合
・・・ 16万円に拡充する。
○ 扶養する子どもがいない場合
・・・ 14万円に拡充する。
(3)国立大学法人等への寄付の対象事業の拡大
国立大学法人等への寄付に係る
税額控除の対象について、
現状の以下の目的以外にも拡大する。
○ 修学困難な学生の修学支援事業
○ 研究者の研究助成・能力向上事業
■ 相続税・贈与税
(1)事業承継税制の見直し及び延長
事業承継税制とは、一定要件のもとで、
非上場株式に係る贈与税・相続税の納税を、
100%猶予する制度のこと。
その特例承継計画の申請期限について、
令和6年3月末から一定期間延長する。
その他円滑な事業承継の実施のために、
必要な措置を検討する。
(2)上場株式等の相続税に係る物納要件の見直し
上場株式等の物納については、
延納(年払い)によっても、
金銭納付が困難な金額の範囲内に限られるため、
ほとんど利用されることがないが、
物納の要件の見直しをおこなう。
以上の改正要望については、
12月半ばに発表される税制改正大綱に、
その多くが記載されることになります。
今後もメールマガジンで解説をしていきます。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
税制改正の話題が新聞やマスコミに出始めると、
そろそろ秋を感じてしまうのは職業病ですね(笑)。
これから大綱発表の12月中旬まで、
様々な税制改正の話題が出てきますが、
もう少し税制を簡素化してほしいところですね。
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