不動産、取得費が不明なとき(2022年5月10日)
2022年5月11日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.533 2022年05月10日配信●
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・ご挨拶……… ゴールデンウィークはどこも混雑でした
・特集………… 取得費が不明なときはこうします
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
ゴールデンウィークはどこも混雑でした。
個人的にはほとんど外出はせずに、
本を読んだり部屋の整理をしていました。
少しリフレッシュができました。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「不動産、取得費が不明なとき」です。
一戸建てやマンションなど、
不動産を売却したときには、
譲渡益(儲けた金額)に対して、
所得税・住民税がかかります。
正確には復興特別所得税も加えて、
税率は20.315%になります。
儲けの2割ちょっとが税金ですね。
譲渡益は次の3つの金額で計算します。
(1)いくらで売ったか(売却代金)
(2)いくらで買ったか(取得費)
(3)経費はいくらかかったか(譲渡費用)
【算式】
譲渡益 =(1)-(2)-(3)
「売却代金」と「譲渡費用」は、
実際にお金の出入りがありますので、
契約書や領収書で確認することができます。
一方で「取得費」は、
買ったときの売買契約書で、
その金額を確認しますが、
かなり昔のことも多く、
資料が見つからないこともあります。
ちなみに、取得費の計算は、
○ 土地は買値のまま
○ 建物は所有期間の減価償却費を控除
この2つを合計した金額になります。
親から相続で引き継いだ不動産の取得費は、
相続時の評価額ではないことに要注意です。
親が買ったときの買値を引き継ぎます。
親が祖父母から相続で引き継いでいれば、
祖父母の買値を引き継ぐことになります。
「昔すぎて親がいくらで買ったかわかりません。。。」
実際はこういうことも多く、
その場合は「売却代金の5%」となります。
最近は「お一人様」の相続が多いです。
独身で子どもがいない人が亡くなった場合で、
すでにきょうだいも亡くなっていれば、
そのおいやめいが相続人となります。
お互い別々に生活をしていると、
おじさんやおばさんが持っていた
20~30年ほど前に買ったマンションは、
売買契約書が見つからない。。。
こういうケースが増えています。
明らかに数千万円で買ったはずなのに、
売買契約書が見つからないだけで、
取得費は「売却代金の5%」で計算するのでしょうか?
これでは税金がかなり高くなってしまいます。
売買契約書が見つからないときには、
以下のような資料で代用する方法があります。
○ 仲介した不動産業者にコピーをもらう
○ パンフレットや通帳の振込履歴で確認
○ 購入時の借入額を謄本の抵当権で確認
税理士としての私の経験では、
これらの資料に説明書を作成して、
申告書と一緒に税務署に提出をした場合、
その後修正を求められたことはありません。
そうは言っても、
○ 仲介業者が契約書を保管していない
○ パンフレットが見つからない
○ 通帳も見つからない
○ 10年以上前の購入で銀行に取引履歴もなし
○ 借入金なしで自己資金で購入
残念ながら、
上記の資料が何一つないこともあります。
さて、どうしたらよいでしょうか?
マンションを新築で購入したケースなら、
次の方法が考えられます。
(1)マンションの管理組合に依頼
(2)マンションサイトから有料で取得
マンションの管理組合では、
新築時の資料一式について、
保管しているケースが多いです。
管理組合に電話で連絡を取り、
事情を詳しく説明してお願いすれば、
新築時の価格表のコピーを、
手に入れることができるでしょう。
もう一つの方法としては、
マンションサイトから、
有料での取得があります。
「マンションレビュー」のサイトで、
実際に取得してみました。
無料会員登録をした後に、
2,200円(税込み)で、
PDFデータの取得ができました。
https://www.mansion-review.jp/search/
部屋ごとの価格が明示されていますが、
難点は販売価格のみの表示で、
消費税の内訳表示がないことです。
土地と建物を正確に分けることができず、
推定して計算するしかないようです。
さて、以上のように、
不動産を売却する時には、
買ったときの売買契約書が、
とても重要な資料となります。
将来○○さんが、
親御さん、おじさん、おばさんから、
相続で不動産を引き継ぐ予定があれば、
今から売買契約書の有無について、
確認しておくことをお勧めします。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
長男がやっと社会人になりました。やれやれ。
最初の給料で家族をランチに招待してくれました。
ゴールデンウィークで唯一の外食でした。
たまに行く神楽坂の鰻屋さんですが、
うな重の「雅」「寿」「雪」のうち、
気を遣って「雪」をごちそうしてもらいました。
https://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13006458/party/
次は冬のボーナスで夕食をお願いしたいですね(笑)。
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