相続直前、贈与の注意点(2020年11月24日)
2020年11月24日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.493 2020年11月24日配信●
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・ご挨拶……… 観光地はどこもすごい賑わいでしたね
・特集………… 相続直前に贈与をするときの注意点です
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
観光地はどこもすごい賑わいでしたね。
個人的には元々旅行など予定がなかったため、
結果的に「我慢の三連休」を過ごしました(笑)。
玉川高島屋の地下の食品売り場には行きましたが、
お客さんが少なくて意外に穴場でした。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて今回は、「相続直前、贈与の注意点」です。
前回のメールマガジンでは、
相続直前での遺言書作成の注意点を説明しました。
https://www.ochiaikaikei.com/mlmg/202011180919_2225.html
今回は相続直前での贈与の注意点です。
相続税の節税対策として、
贈与はとても有効な対策ですが、
直前の贈与では特に以下が注意点となります。
(1)相続財産への加算に気をつける
(2)本人に贈与の意思確認をしておく
(1)相続財産への加算に気をつける
「相続財産への加算」とは、
○ 亡くなった人が、
○ 相続前(=亡くなる)3年以内に、
○ 相続人または受遺者 ※ にした贈与は、
○ 相続財産に加算する、
という相続税の取扱いです。
※ 遺言により財産を取得した人
たとえば、妻や子どもに、
相続前3年以内にした贈与は、
相続財産に加算して、
相続税を計算することになります。
すでに支払った贈与税は控除しますが、
せっかく贈与をしても、
これではまったく節税になりません。
したがって、相続直前の贈与は、
嫁や婿(むこ)や孫に対して、
おこなうべきということになります。
遺言書で財産をもらわないことが前提ですが、
仮に対象となる人が6人いて、
1人200万円ずつ贈与をすれば、
1人あたり9万円の贈与税を支払います。
6人合計では贈与税を54万円支払って、
1,200万円の贈与を受けることになります。
税負担率はわずか4.5%なので、
相続後に支払う相続税はかなり節税になります。
(2)本人に贈与の意思確認をしておく
相続税の税務調査が入った場合、
本人の意思があったかどうか、
調査官から確認されることがよくあります。
「本当に亡くなった人が贈与したのですか?」
「贈与があったように見せかけていませんか?」
調査官はこう疑うのですね。
疑われないためには、
まずは贈与契約書を作成することです。
贈与契約書はできれば、
記名(印字)ではなく、
署名(サイン)をすべきです。
サインがあれば、
本人の意思があったことの説明になります。
サインをした贈与契約書のコピーを、
相続税の申告書に添付して提出します。
相続が間近になると、
入院や自宅療養が長くなり体力は落ちており、
本人はサイン1つでも大変きつい状態です。
住所は印字しておくことはもちろんですが、
さらにサインをする数を減らすために、
贈与契約書は2部作成する形とせずに、
「甲は原本を、乙はコピーを保存する。」
と記載して1部だけの作成がお勧めです。
これなら各贈与毎に1回のサインで済みます。
実際に亡くなる1ヵ月前に、
顧問先の会長の贈与契約書へのサインの立会に、
ご自宅に訪問したことがあります。
1枚サインするだけでも本当につらそうでした。
さらに本人が字が書けない状態では、
どうすればよいでしょうか?
署名ができなければ、
記名(印字)で作成することになります。
実際に相続税の申告で、
相続直前に記名押印で作成した
贈与契約書のコピーを付けて、
税務調査が入らなかったケースもあります。
もし税務調査が入ることになり、
調査官に契約書を作成したパソコンを調べられて、
そのデータの作成日が相続後であったなら。。。
否認される可能性は高いでしょうし、
重加算税の対象にもなるでしょう。
それではご本人の体調が悪く、
贈与の意思があるものの、
字を書くだけの体力がない状態なら、
どのようにしたらよいでしょうか?
一つの方法としては、
贈与者は記名押印で贈与契約書を作成して、
第三者に立ち会ってもらうことが考えられます。
贈与契約は法律行為の一種ですので、
たとえば弁護士に立ち会ってもらい、
立会人としてサインをしてもらうことです。
これなら本人が贈与の意思があったことの
十分な説明になるでしょう。
さてこのように、相続直前の相続対策としては、
贈与の活用はたいへん有効な対策となります。
税務調査で否認されないために、
税務上問題がないように贈与をしてください。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
三連休は食品の買い出しや家の片付けをしましたが、
ユーチューブもよく見ていました。
オール巨人さんが昨年のM1グランプリの審査について、
インタビューを受けていたのが面白かったですね。
真面目な人柄が改めてよくわかりました。
コンビ結成45年も活躍を続けているのはすごいですね。
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