教育資金贈与の非課税、恒久化(2018年9月4日)
2018年9月4日
2018年9月4日
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vol.391 2018年09月04日配信●
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・ご挨拶……… 台風が今日また上陸します
・特集………… 教育資金贈与の非課税が恒久化しそうです
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
台風が今日また上陸します。
東京でもその影響か朝は強い雨でした。
今年は4つ目の上陸になり、
ここ10年平均の2.8を上回っています。
今日は夜まで十分にお気を付けください。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて今回は、「教育資金贈与の非課税、恒久化」です。
新聞やインターネットで報道されましたが、
「教育資金贈与の非課税制度」について、
文部科学省は来年度の税制改正で、
恒久化を求める方針です。
この非課税制度の概要は、以下となります。
○ 平成31年3月31日までの間に、
○ 直系尊属(祖父母など)から、
○ 30歳未満の直系卑属(孫など)へ、
○ 信託銀行など金融機関を通じて、
○ 1,500万円までの教育資金を、
(塾など学校以外はうち500万円まで)
○ 贈与した場合には贈与税が非課税
来年の平成31年3月31日で終了となるため、
文部科学省より要望事項が出されています。
(1)制度の恒久化
(2)払い出し手続きの簡素化
(3)対象となる年齢の引き上げ
制度ができて5年間で19万5、274件、
合計で1兆3,845億円が贈与されました。
(1件あたりの贈与額は709万円)
制度はかなり知れ渡ったこともあり、
「ここでやめるのはどうなの?」
というところでしょう。
また、お金の払い出すときには、
金融機関の手間がかなりかかるので、
これを簡素化することも要望されています。
さらに、対象年齢を現状の30歳未満から、
博士課程への進学する人を考慮して、
40歳くらいまでが良いということです。
「これはどうかな?」と個人的に思います。
この制度は次の2点で相続対策として有効です。
(1)1人あたり1,500万円と多額
(2)相続時の持ち戻しがなし
2つ目の「持ち戻しがなし」は、
とても大きなメリットです。
というのは、相続税の規定では、
○ 相続人または受遺者 ※ について、
○ 相続前3年以内の贈与は、
○ 相続財産に持ち戻しとなっています。
※ 遺言書で財産を取得した人
一方で、この制度に持ち戻しはありません。
相続直前で財産を大幅に減らすことができます。
たとえば、孫が4人いるケースなら、
1,500万円×4人=6,000万円。
相続税の税率が30%に達しているなら、
一瞬で1,800万円の節税になります。
いいことずくめの制度ですが、
強いて言うとデメリットもあります。
まず、贈与の手続きをおこなう金融機関に、
孫の進学先の情報がわかってしまうことです。
といっても、守秘義務はありますので、
周りに言いふらされることはありません。
これはあまり気にすることはないでしょう。
もう1つのデメリットとしては、
金融機関から営業がかかることです。
この制度を使う人の多くは資産家なので、
「遺言信託」など勧められることになります。
加入を強制されることはありませんので、
断ることで不利になることはありません。
必要があれば加入というスタンスがよいでしょう。
○○さんが「教育資金の贈与」をお考えなら、
来年の税制改正を待つよりも、以下の理由から、
なるべく早く贈与をすることをお勧めします。
○ 改正後も贈与の上限に変更がないこと
○ 相続が急に発生した場合の対策となること
○ 早く贈与すれば資金を早く使えること
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
アジア大会は日本選手の大活躍で幕を閉じましたが、
今度は全米テニスで錦織、大坂の両選手がベスト8と、
個人的に気持ちがいい日が続いています(笑)。
テニスはあと1,2回は勝ってほしいですね。
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