給料の引き上げ、社会保険料の負担(2018年4月26日)
2018年4月26日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.372 2018年04月26日配信●
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・ご挨拶……… スギ花粉症はずいぶん楽になりました
・特集………… 給料を上げると手取りはどうなるでしょう
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
4月末になり、スギ花粉症はずいぶん楽になりました。
花粉をおさえる根本的な対策としては、
花粉が少ないスギに全面的に植え替えることですが、
実際にはなかなか進んでいません。
来年もまた辛いことになりそうですね(泣)。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「給料の引き上げ、社会保険料の負担」です。
節税対策でよく使われる手法として、
会社を作って自分や妻が役員になって、
会社から給料を支給する方法があります。
不動産賃貸や通常の事業をおこなって、
所得税や住民税の負担がきつくなると、
個人のままより、会社を設立する方が、
税金が安くなることがよくあります。
(1)個人のまま・・・個人の税金だけ
(2)会社を設立・・・個人と会社の税金の合計
(1)より(2)の方が安くなるということです。
(2)の場合は、会社から個人に給料を支給します。
会社が儲かってくると、
さらに個人の給料を上げますが、
税金や社会保険料を引かれるので、
額面がすべて手取りになるわけではありません。
実際に計算すると次のようになります。
役員(40歳以上)を前提にボーナスなし、
月給×12ヵ月を年収としています。
左が年収額面、右が手取り、かっこ内は手取り率です。
(千円の位を四捨五入)
○ 360万円・・・284万円(78.8%)
○ 480万円・・・371万円(77.4%)
○ 600万円・・・459万円(76.5%)
○ 720万円・・・540万円(75.0%)
○ 840万円・・・619万円(73.7%)
○ 960万円・・・702万円(73.1%)
というように、給料を上げていくと、
手取り率は減っていきますね。
さらに、給料を上げると次のようになります。
○ 1,200万円・・・・・・・857万円(71.5%)
○ 1,800万円・・・1,189万円(66.0%)
○ 2,400万円・・・1,514万円(63.1%)
○ 3,000万円・・・1,808万円(60.3%)
○ 3,600万円・・・2,102万円(58.4%)
手取りが思いのほか少ないことと、
給料を上げると手取り率が減ることは、
おもに以下が理由です。
(1)社会保険料の負担が大きい
(2)所得税は累進税率となっている
(3)給与所得控除は年収が高くなると少なくなる
「会社を作ると節税になりお得ですよ!」
よく本やセミナーのテーマになっていますが、
実際に作ってみると、
それほど得にならないことがよくあります。
その大きな原因は社会保険料の負担です。
給料から約15%も引かれることになります。
さらに、会社負担も同じ率かかりますので、
個人・会社合計で約30%の負担が生じます。
社会保険は会社を作ると「強制加入」ですが、
以前は、加入しない会社も黙認されており、
事実上は「任意加入」となっていました。
それがここ数年は、加入していない会社には、
社会保険事務所から呼び出しがかかります。
本当に「強制加入」となっています。
いったん会社が社会保険に加入すると、
給料を支給する人は全員加入となります。
会社を作るときは、社会保険料の負担を、
事前によく考えておくことが必要ですね。
さて、実際に給料を支給するにあたり、
どう節税をしていくかということですが、
一人にまとめて支給するよりも、
数名に分散して支給することです。
○ 年収1,200万円・・・・・手取り857万円
○ 年収600万円×2人・・・手取り918万円
○ 年収1,800万円・・・・・手取り1,189万円
○ 年収600万円×3人・・・手取り1,377万円
という具合になります。
○○さんが会社を作って節税をお考えなら、
社会保険料の負担が思いのほか大きいこと、
給料を分散することは節税になること、
この2点はぜひ覚えておいてください。
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
先週末、香港と中国に出張してきました。
どの都市もとても活気がありました。
それに空は思ったよりも青空でした。
また、ホテルのレストランの飾りの国旗には、
なぜか日の丸がありませんでした。
もう相手にされていないのかなあ。。。
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