平成27事務年度、相続税の調査の状況(2016年11月16日)
2016年11月16日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.305 2016年11月16日配信●
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・ご挨拶………風邪が流行っています。。。
・特集…………相続税の税務調査の最新情報です
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
風邪が流行っています。
急に寒くなり空気も乾燥しています。
これからインフルエンザのシーズンになります。
予防には外出後の手洗い・うがいが基本ですね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて、今回は「平成27事務年度、相続税の調査の状況」です。
「平成27事務年度における相続税の調査の状況について」が、
11月10日に国税庁より発表されました。
「事務年度」とは、税務署など国税の年度のことで、
7月1日から翌年6月30日の期間です。
年度末の3月が確定申告で繁忙期のため、
3ヵ月ずらして6月を年度末としています。
今回発表されたのは、
平成27年7月~平成28年6月の税務調査のデータです。
以下のような結果となっています。
【1】調査件数は前年度と比べて3.8%の減少
ここ5年間の税務調査の件数は、以下のとおりです。
(以下「事務年度」を、簡便的に「年度」と記載。)
○ 平成23年度・・・13,787件
○ 平成24年度・・・12,210件
○ 平成25年度・・・11,909件
○ 平成26年度・・・12,406件
○ 平成27年度・・・11,935件
ここ4年間は12,000件前後で推移しています。
前年度より△471件、△3.8%の減少です。
【2】申告漏れ割合はほとんど変わらない
一方で、申告漏れ割合は以下のとおりです。
○ 平成23年度・・・80.9%
○ 平成24年度・・・81.6%
○ 平成25年度・・・82.4%
○ 平成26年度・・・81.8%
○ 平成27年度・・・81.7%
いずれの年度もの80%を超える高い割合です。
相続税の税務調査に立ち会うことがありますが、
多くのケースで、銀行の通帳の動きなど、
事前に十分調べてから税務調査に入っています。
ランダムに入っているのではなく、
間違っている可能性が高い申告に、
優先して調査が入るというのが実情のようです。
【3】税務調査に入る割合は減少傾向
今回の公表された相続税の税務調査は、
平成25年に発生した相続を中心に入っています。
平成25年分の申告件数は54,421件ですので、
21.9%と5件に1件強となっています。
申告件数に対する調査割合は少なくなっています。
○ 平成23年度・・・28.6%
○ 平成24年度・・・24.1%
○ 平成25年度・・・22.9%
○ 平成26年度・・・23.6%
○ 平成27年度・・・21.9%
そうはいっても20%以上ですので、
法人税や所得税と比べると大変高い割合です。
法人税・・・3.5%
所得税・・・0.3%
実際に相続税の申告書を提出した後で、
税務調査に入るのか、相続人の皆さん心配の種のようです。
以下、いつどんな申告に入りやすいかの傾向です。
まず、税務調査に入る時期を考えてみます。
今回発表された報告書には、
「平成25年に発生した相続を中心に・・・」とあります。
つまり、平成25年の相続
→平成26年7月~翌27年6月に税務調査
ということになります。
したがって相続の発生した年の、
翌々年の6月までが主に入る期間となります。
ただし年の後半の相続の場合は、
申告時期も遅くなります(申告期限は相続から10ヵ月以内)。
よって、ケースによっては、
翌々年の7月以降に税務調査が入ることがあります。
まとめると、
相続が発生した年の翌々年の12月末までに、
税務調査に入る可能性が極めて高い、ということになります。
2年経過して入らなかったらまずセーフということですね。
財産額から見てみましょう。
財産額が多い方が税務調査に入りやすくなります。
財産が多ければ間違える可能性が高くなりますし、
間違ったときの増差税額も大きくなります。
税務署にとってねらい目の申告ということですね。
<平成25年分の相続税申告データ>
課税価格(=財産の金額)の区分ごとの、
申告件数に占める割合は次のとおりです。
○ 2億円超合計・・・26.9%
○ 3億円超合計・・・13.5%
平成27年度の調査割合の21.9%と比べてみると、
2億円超の財産では、入る可能性がかなり高くなり、
3億円超の財産では、入る可能性がとても高くなる、
こういう傾向にあると言えます。
3億円超の財産の相続税申告をする場合は、
税務調査にまず入ると考えておいたほうが無難ですね。
【4】1件当たりの追徴税額(加算税を含む)
○ 平成23年度・・・549万円
○ 平成24年度・・・500万円
○ 平成25年度・・・452万円
○ 平成26年度・・・540万円
○ 平成27年度・・・489万円
前年度より減少したというものの、
それでも500万円弱と大きな金額になっています。
【5】申告漏れ財産の一番は「現金・預貯金」
毎年度で「現金・預貯金」が、
申告漏れで一番多くなっています。
平成27年度も同様に以下の結果でした。
(1)現金・預貯金・・・35.2%
(2)土地・・・・・・・13.9%
(3)有価証券・・・・・12.4%
(4)建物・・・・・・・・2.2%
(5)その他・・・・・・36.3%
平成27年度の相続税の税務調査をまとめると以下のとおりです。
(1)11,935件と調査件数は若干減少
(2)うち81.7%で申告漏れ
(3)税務調査に入った割合は21.9%
(4)1件当たりの追徴税額は489万円
(5)漏れで一番多いのは「現金・預貯金」で35.2%
○○さんも相続税の申告をするときには、
財産の漏れがないよう十分ご注意ください。
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
昨日のサッカーの日本代表はスッキリ勝ちましたね。
オーストラリアがタイと引き分け混戦になってきました。
最近は野球に押され気味でしたが少し盛り返しました。
来年も目が離せなくなりましたね。
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