法人税、所得税、相続税、実調率(税務調査に入る割合)(2016年9月6日)
2016年9月6日
2016年9月6日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.295 2016年09月06日配信●
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・ご挨拶………9月になりましたが暑い日々が。。。
・特集…………税務調査に入る割合はこれほど違います
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
9月になりましたが暑い日々が続いています。
東京の9月の真夏日(30度以上)は、
最近10年間では8.8日もあります。
10月はさすがに少なくわずか0.3日です。
今月までは暑さにがまんですね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて今回は、「法人税、所得税、相続税、実調率(税務調査に入る割合)」です。
税務調査のシーズンになっています。
年内にかけて、法人税、所得税、相続税、
いずれも税務調査に入る件数が多くなります。
最近のデータから、
実際にどのくらいの割合で入っているのか?
見ていきたいと思います。
まず、法人税です。
平成26事務年度(平成26年7月~平成27年6月)
において、9万5千社に税務調査が入っています。
直前の平成25年度(平成25年4月~平成26年3月)
における会社数は、274万社ですので、
調査に入る割合は、3.5%となっています。
およそ30社に1社、または30年に1回、
ということになりますね。
ただしこれは、黒字会社も赤字会社も合わせた、
あくまでも全体の割合になります。
<黒字会社>
80万6千社のうち6万1千社・・・・7.6%
<赤字会社>
193万4千社のうち3万4千社・・・1.8%
黒字会社は、13社に1社、
赤字会社は、56社に1社、となります。
「赤字会社なら税務調査に入らない」は都市伝説で、
正確には「確率が低くなるが入る会社には入る」です。
さて、税務調査に入った9万5千社のうち、
申告漏れを指摘された会社は7万社となっています。
全体の73.7%で指摘されています。
これは赤字会社についてもほぼ同じ割合です。
3万4千社のうち2万4千社が申告漏れで、
70.6%となっています。
次に、所得税です。
所得税は申告件数が年に2,000万人以上と、
件数が大変多いため、税務調査に入る割合は、
グッと少なくなります。
平成26事務年度において、
6万8千件に税務調査が入っており、
うち5万6千件で申告漏れが指摘されました(82.9%)。
直前の平成25年における申告者数は、
2,140万人ですので、
調査に入る割合は、わずかに0.3%です。
ただし、所得税の場合、
「簡易な接触」という取扱いがあります。
「文書、電話による連絡または来書依頼による面接」
をおこなうものです。
いわゆる税務署への「呼び出し」ですね。
これは調査に比べて約10倍と多くなっています。
平成26事務年度で、67万2千件です。
申告件数に対して、3.1%になります。
所得税については、
税務調査と「簡易な接触」を合わせると、
3.5%となり、法人税と同じ割合になります。
また、所得税は不動産を売った場合には、
「譲渡所得」という区分になります。
譲渡所得は金額が大きくなりますし、
様々な特例があり間違う可能性も高くなりますので、
税務調査に入る割合も高くなっています。
不動産の「譲渡所得」に対しては、
平成26事務年度で、2万4千件に税務調査入っています。
平成25年における申告件数は48万5千件ですので、
調査割合は4.9%と平均の15倍以上になっています。
さて、最後に相続税です。
平成26事務年度(平成26年7月~平成27年6月)
において、1万2千件に税務調査が入っています。
相続税の税務調査については、
「平成24年に発生した相続を中心に」税務調査に入った、
と国税庁から公表されています。
平成24年の相続についての申告件数は、
5万3千件でしたので、調査割合は23.6%となります。
(正確には52,572件に対して12,406件)
法人税、所得税に比べて約7倍と圧倒的に多いですね。
調査に入ったうち、10,151件で、
申告漏れが指摘されました。
指摘された割合は、81.8%となっています。
私は税務調査にこれまで、
100件くらい立ち会っていますが、
調査官の気合いが一番入っているのは相続税ですね。
もうここでしか申告漏れが取れない。。。
という感がひしひしと伝わってきます。(苦笑
相続税の税務調査は、
財産額が多い申告を優先して入る傾向にあります。
平成24年に発生した相続の申告について、
財産額(=課税価格)2億円を境にすると、
○2億円超・・・・26.6%、
○2億円以下・・・74.4%、となっています。
財産が2億円超の割合(26.6%)は、
税務調査に入る割合(23.6%)と近くなっています。
よって、財産が2億円超の申告は、
税務調査に入る確率は高くなると推定できます。
さらに、財産額が3億円超の申告は、
全体の13.8%とかなり少なくなります。
これくらいの財産ならまず調査が入る前提として、
「入らなかったらラッキー」と考えておくのがよいでしょう。
これからは○○さんも、
税務調査に入る割合も参考にして、
事前の対策や当日の対応を、
しっかりやっていくことが大切です。
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
リオ・オリンピックが終わって、
メダリストがテレビによく出ています。
柔道のベイカー茉秋選手と卓球の水谷隼選手が双璧ですね。
先日は福澤アナが水谷選手に卓球をしながらインタビュー。。。(笑
福澤さんの上手さもよくわかりました。
2人とも単なる出たがりなのかもしれませんが、(笑
柔道界、卓球界を盛り上げてほしいですね。
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