平成28年分(2016年分)路線価発表、相続時精算課税の活用(2016年7月5日)
2016年7月5日
2016年7月5日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.286 2016年07月05日配信●
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・ご挨拶………連日の30度超えです
・特集…………今年の路線価が発表されました
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
おととい昨日と暑かったですね~
都内では7月に入り連日の30度超え。
これだけ暑いと外出するときは心の準備が必要です。
個人的には風呂に入る時の心構えで外出しています(笑)
今日は久しぶりに涼しい1日のようです。
やっと一息つけますね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて今回は、
「平成28年分(2016年分)路線価発表、相続時精算課税の活用」です。
国税庁より7月1日に、
平成28年分の路線価が発表されました。
路線価とは、相続税・贈与税の計算をするときに、
土地の評価の基準になるものです。
全体の道路に平米当たりの価格が付けられます。
全国平均で前年比0.2%のプラスになりました。
リーマン・ショック前の平成20年以来、
8年ぶりの上昇となりました。
ただし、路線価については、
全国平均はあまり意味はありません。
○○さんが所有している土地が、
上がっているかどうかが問題です。
それにつれて相続税も増えることになります。
路線価の上昇は、
土地そのものの評価額はもちろんですが、
親族が経営する未公開株式(=自社株)があれば、
その評価額にも影響します。
会社が所有する土地の路線価が上がれば、
それにつれて会社の財産価値が上がり、
それが「自社株」の評価額に反映されます。
さらに、会社が所有する土地の割合が大きくなると、
「土地保有特定会社」という区分に該当します。
これは会社が所有する土地を路線価に評価替えして、
総資産のうち土地の占める割合が90%以上 ※ の会社です。
「純資産価額方式」という評価方法のみで、
自社株の評価をします。
本来の方法に比べて高い評価方法になります。
※ 財産規模が一定以上では70%以上
たとえば、現状で会社の内容が以下とします。
○ 財産の合計額・・・・・・5億円
○ 土地の路線価評価額・・・4億円(80%)
これが路線価の上昇などで以下になったとします。
○ 財産の合計額・・・・・・6億円
○ 土地の路線価評価額・・・5億5千万円(91.6%)
こうなってしまうと、
「土地保有特定会社」に該当して
「純資産価額方式」のみの評価となり、
評価額が一気に高くなってしまいます。
もともとこの評価方法は、
土地資産家が土地を会社に移して評価額を下げることを、
規制することを目的としてできた制度ですが、
製造業や小売業で都内に土地を多く所有している会社が、
路線価の上昇で対象となる可能性が出てきました。
実際に最近あった事例です。
(守秘義務があるため前提条件は変えてあります。)
○ 都内で食料品の製造小売りを営む会社
○ 土地の占める割合が5年前に65%
会社の規模が大きく土地の割合が70%以上で、
「土地保有特定会社」の対象となる会社です。
このまま土地の評価額が26%上昇すると、
「土地保有特定会社」に該当してしまい、
自社株の評価額は約10倍となってしまいます。
お客様のお父様が所有する自社株の全株を、
5年前に長男に生前贈与しました。
当時の評価額は5,000万円でした。
「相続時精算課税」という方法でおこないました。
これは将来の相続が発生したときに、
「贈与したときの価額」で計算する、
このケースなら5,000万円で計算する制度です。
贈与時に2,500万円の特別控除を差し引き、
20%の贈与税を支払いますが、
この贈与税は将来の相続時に精算されます。
贈与時に500万円の贈与税を支払いました。
昨年お父様が亡くなり、
相続税の申告をおこないましたが、
自社株の評価額は「贈与した時の価額」、
つまり5,000万円での計算となりました。
会社が所有している土地は主に都心にあるため、
その後5年間で実際に路線価が30%も上昇して、
本来なら評価額は5億円になっているところでした。
このように路線価の上昇は、
「自社株」の評価に大きな影響を与えます。、
路線価が発表されたこのタイミングで評価をして、
生前の対策をおこなうようにしてください。
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
プロ野球は昔に比べると盛り上がりに欠けますが、
内容はなかなかのものがあります。
何と言っても日本ハムの大谷選手。
日曜日の試合はピッチャーで1番バッター。
しかも初球ホームランと、漫画を超えた展開でした。
栗山監督はキャスターの時の印象とは違って、
かなりの名監督かもしれませんね。
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