小規模宅地の特例、特定居住用宅地で老人ホームの取扱い(2016年6月7日)
2016年6月7日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン
vol.282 2016年06月07日配信●
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・ご挨拶………いよいよ梅雨入りに
・特集…………住むタイミングで数百万円違います
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
ちょうど良い気候と思っていたら、
5日に関東でも梅雨入りとなりました。
しばらく曇りと雨が続きそうです。
体調をくずさないよう気をつけましょう。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
さて今回は、
「小規模宅地の特例、特定居住用宅地で老人ホームの取扱い」です。
相続税の「小規模宅地の特例」については、
○ 老人ホームに入居して、
○ その後に相続が発生したときは、
ちょっとした違いで、
その適用ができる、できないかが、
変わってくることがあります。
マイホームの敷地については、
相続税では「小規模宅地の特例」といって、
一定の要件で330平米までは、
土地の評価額が80%減額になる、
という大きな特例があります。
たとえば1億円の評価額の土地が、
80%減額で2,000万円となります。
本来納めるべき数百万円の相続税が、
一気にゼロとなることもあります。
マイホームの敷地を引き継ぐ人は、
以下のいずれかに限られます。
(1)配偶者
(2)同居親族
(3)(1)と(2)いずれもいない場合に限り、
相続前3年内に自分または配偶者の
持ち家に住んでいない別居親族
相続税の考え方では、
老人ホームに入居するということは、
生活の拠点が老人ホームへ移る、
ということになります。
したがって厳密に考えると、
元々住んでいたマイホームは、
亡くなった時点で住まいではない、となります。
よって「小規模宅地の特例」は適用できない、
ということになってしまいます。
それではあまりにも理不尽ということで、
条件付きに「小規模宅地の特例」を認めましょう、
という取扱いになっています。
その条件とは、まず本人が以下に該当することです。
○ 要介護認定または要支援認定を受けていたこと
○ 老人福祉法に規定する老人ホームに入居していたこと
これらは通常は問題ありません。
要介護認定などを受けたことを証明する書類を、
相続税の申告書に添付します。
さらに、マイホームの状況が、
次のいずれかであることも必要です。
(A)老人ホームに入居する前から相続まで、
親族がマイホームに住み続けている
(B)入居後から相続まで空き家のままとなっている
(B)についてはさらに、
相続でマイホームを引き継いだ別居親族が、
相続前3年以内に持ち家に住んでいないことが、
条件となります。
「一次相続」では、まず問題はありません。
一次相続とは夫婦で最初の相続のことで、
通常は夫の相続となります。
夫が老人ホームに入所して相続があった場合、
マイホームに住んでいる妻が引き継げば、
小規模宅地の特例は認められるからです。
問題は「二次相続」のときです。
残された妻が一人暮らしをしていて、
その後老人ホームに入ったときは、
上記の(B)の空き家のままとしていないと、
小規模宅地の特例を受けることはできなくなります。
他人に貸すことではもちろんダメですが、
老人ホームに入居後に親族が住んでいた場合も、
特例の適用は認められません。
これが最大の注意点ですね。
したがって、一人暮らしの親がいて、
○ 近々老人ホームに入居する予定があり、
○ 子どもが親のマイホームに住む予定があれば、
親の入居後にマイホームに住むのではなく、
上記の(A)の条件と満たすために、
入居前から親と同居すべきということになります。
地価が高い地域では、
このマイホームの80%減額の特例について、
取れる取れないで相続税が数百万円~数千万円違ってきます。
○○さんのお母様がこういう状況であれば、
同居されるタイミングには十分にご注意ください。
●編 集 後 記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。
5日(日)は様々なスポーツで好記録が出ました。
○ 日本ハムの大谷が163キロのプロ野球新記録
○ 白井が全日本種目別選手権の床で16.650の高得点
○ 山県が100メートル走で10秒06の好記録
みなすごい記録ですが、
100メートル走は夢の9秒台、早く出てほしいですね。
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