ノーベル賞、報奨金の税務の取扱い(2015年10月13日)
2015年10月13日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.253 2015年10月13日配信●
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・ご挨拶………………………………2日連続での受賞でした
・特集…………………………………ノーベル賞や報奨金の税金はこうなります
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
先週はノーベル賞が2日連続で受賞と、
明るいニュースが続きました。
自然科学系のノーベル賞の受賞者数は、
2000年以降はアメリカに次ぎ2位となります。
この先、景気にも良い影響が出るといいですね。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「ノーベル賞、報奨金の税務の取扱い」です。
今回は、ノーベル生理医学賞に大村智氏、
ノーベル物理学賞に梶田隆章氏、と受賞になりました。
ノーベル賞の賞金は、各賞で800万クローナ(約1億2千万円)。
受賞者が複数の場合は、分け合うことになっています。
一般的に個人が賞金を受け取った場合、
たとえば懸賞金や福引きの賞金などは、
所得税では「一時所得」として課税されます。
年間で受け取った金額から、
収入を得るために支出した金額を差し引いて、
さらに50万円の特別控除額を差し引いて、
その1/2が税金の対象となります。
特別控除額が50万円ありますので、
年間で50万円までは非課税となります。
「一時所得」の取扱いとなるのには、
別に、保険の満期金などがあります。
1年間で合計しますので、
保険の満期金と同じ年に賞金をもらうと、
賞金が50万円以下でも、
税金の対象となることがありますね。
さて、ノーベル賞の賞金ですが、
さすがに税金をかけるのは野暮ということで、
「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」
は、所得税は非課税となっています。
よくネットなどに書かれています。
「ノーベル経済学賞だけはノーベル基金から交付されないので、
ノーベル経済学賞の賞金には所得税が課税される。」
「ノーベル基金から・・・・」となっているのは、
経済学賞ができる前に、非課税の規定が定められたからです。
日本人ではまだ経済学賞の受賞者は出ていませんが、
将来、受賞者が出た場合は、
当然その賞金も非課税の規定に追加されるでしょう。
同様にオリンピックやパラリンピックで、
優秀な成績を収めたアスリートに、
日本オリンピック委員会(JOC)などから、
交付される賞金も非課税となっています。
さて、○○さんの会社で社員に報奨金を出した場合、
その税務の取扱いはどうなっているでしょうか?
優秀な活躍をした社員に「社長賞」を出す会社もありますね。
これは残念ながら、まるまる税金の対象となります。
そうは言っても、特別な場合は非課税という規定もあります。
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永年勤続した役員又は使用人の表彰に当たり、
その記念として旅行、観劇等に招待し、
又は記念品(現物に代えて支給する金銭は含まない。)を
支給することにより当該役員又は使用人が受ける利益で、
次に掲げる要件のいずれにも該当するものについては、
課税しなくて差し支えない(=非課税となる)。
(1)当該利益の額が、当該役員又は使用人の勤続期間等に照らし、
社会通念上相当と認められること。
(2)当該表彰が、おおむね10年以上の勤続年数の者を対象とし、
かつ、2回以上表彰を受ける者については、
おおむね5年以上の間隔をおいて行われるものであること。
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今どき観劇はないでしょうが、
会社に余裕があれば旅行は社員に喜ばれますね。
会社が支給する旅行券については、
次の取扱いがあります。
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たとえば、勤続20年に達した社員に対し、
一人当たり10万円の旅行券を支給するような場合、
旅行券は有効期限もなく、換金性もあり、
実質的に金銭を支給したことと同様になるので、
原則として給与等として課税される。
ただし、次の要件を満たしている場合には、
課税しなくて差し支えない(=非課税となる)。
(1)旅行の実施は、旅行券の支給後1年以内であること。
(2)旅行の範囲は、支給した旅行券の額からみて相当なもの
(海外旅行を含む。)であること。
(3)旅行券の支給を受けた者が
当該旅行券を使用して旅行を実施した場合には、
所定の報告書に必要事項
(所属・氏名・旅行日・旅行先・旅行社等への支払額等)を記載し、
これに旅行先等を確認できる資料を添付して会社に提出すること。
(4)旅行券の支給を受けた者が当該旅行券の支給後1年以内に
旅行券の全部又は一部を使用しなかった場合には、
当該使用しなかった旅行券は会社に返還すること。
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○○さんの会社でも活用してみてはいかがでしょうか。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
ワールドカップ・ラグビーは、3勝1敗の好成績で終了。
日本チームの大活躍は、世界を驚かせましたね。
決勝トーナメントには進出してほしかったなあ。
勝負に「たられば」はなしですが、
試合が、スコットランド → 南アフリカの順で、
日本がスコットランドに勝っていたら、
南アフリカと日本が決勝トーナメントでしたね。。。
次の日本大会ではさらなる活躍をしてほしいです。
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