購入した建物をすぐに修理したときの注意点(2015年6月30日)
2015年6月30日
2015年6月30日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.239 2015年06月30日配信●
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・ご挨拶………………………………明日で今年の前半が終了となります
・特集…………………………………建物を買ってすぐあとでの修理の注意点です
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
早いもので、明日で今年の前半が終了となります。
仮に1年が6ヵ月であるならば、
明日は大晦日ということになります(ちょっと無理あるか。。。)
昨日は事務所で簡単なミーティングをおこないました。
半年を振り返るといろいろとありました。。。
後半もがんばっていきましょう。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「購入した建物をすぐに修理したときの注意点」です。
不動産の賃貸をおこなっている場合、
定期的に建物の修繕をする必要がありますね。
支払った金額について、
なるべく修繕費に落としたいところです。
修繕費にならないと、
毎年減価償却していくことになります。
最長で建物の耐用年数と同じ年数で、
減価償却費とすることになりますので、
年間でいくらも経費に落とせません。
これは個人も会社も同じ取扱いです。
たとえば、木造アパートについて、
200万円を支出したとします。
修繕費となれば200万円が全額経費です。
一方で、修繕費とならなければ、
法定耐用年数の22年で減価償却しますので、
1年あたり9万2,000円だけが経費です。
わずか20分の1以下になってしまいます。
税法の取扱いは次のようになっています。
○ 維持管理の支出
○ 原状回復の支出
→修繕費となる
一方で、
○ 使用期間を延長する支出
○ 価値の増加となる支出
→修繕費とならない
理屈はわかるのですが、
どこまでが「維持管理」なのか、
どこからが「価値の増加」なのか、
実際は微妙なケースが結構あります。
具体的に修繕費となるものとして、
税法では以下のものが定められています。
○ 建物または壁の塗り替え
○ 床のこわれた部分の取り替え
○ 畳の表替え
○ 壁紙の貼り替え
○ カーテンの取り替え(1部屋で10万円未満)
○ 蛍光灯からLEDランプへの取り替え、など
最後のLEDへの取り替えは、
「価値の増加」になるように思いますが。。。
ノーベル賞を取ったからですかね(笑)
支出した金額が大きいと経費に落とすことを、
少しためらってしまいがちですが、
カーテン以外には金額の基準はありません。
よって、壁の塗り替え費用が500万円かかったとしても、
全額が経費になります。
さて、中古のアパートを購入して、
すぐに壁の塗り替えをした場合はどうでしょうか?
購入するときはなるべく安く値切って、
そのあとで修繕をおこなう、
よくありがちなケースだと思います。
これは修繕費として落とすことはできません。
建物の取得価額に加えて、
減価償却をすることになります。
たとえば、
○ 建物の本体価額・・・1,500万円
○ 壁の塗り替え費用・・・・500万円
合計で2,000万円が建物の取得価額となります。
ちょっと違和感があるかもしれませんが、
次のように考えるとわかりやすいと思います。
売り主が売る直前に壁の塗り替えをおこない、
同様に500万円かかったとします。
本体に加えると2,000万円が売却価額となります。
買った直後の塗り替え費用を経費に落とせるなら、
不公平な取扱いになってしまいます。
仮にこれを経費にできるのであれば、
今にもこわれそうな建物を買って、
修繕で数千万円かけた場合についても、
そのすべてが経費に落とせてしまいます。
「それなら、2~3ヵ月経ってから、
壁を塗り替えたらどうですか?」
こういう質問をよく受けますが、
数ヶ月後におこなう塗り替えであれば、
買った当初にやるべきことを多少後におこなっただけなので、
やはり建物の取得価額と考えるべきでしょう。
買って数年経ってから壁の塗り替えをおこなう、
私見ではありますが、
これなら経費としても問題ないと思います。
さて、中古の建物を買ってもあまりメリットがない、
というとそうでもありません。
○ 新築と比べてそもそも安い
○ 耐用年数が短縮できる
○ 賃借人が入っていれば募集費用がかかならない
中古建物の耐用年数は、
法定耐用年数から経過年数を差し引いて、
経過年数の20%を足して計算します。
たとえば、木造アパートで10年経過したものなら、
○ 22年 - 10年 = 12年
○ 10年 × 20% = 2年
○ 12年 + 2年 = 14年、となります。
2,000万円の物件なら、
2,000万円 × 7.2% = 144万円、
が1年あたり減価償却費として経費になります。
新築物件より多く経費に落とせることになります。
最近はサラリーマン大家さんも増えていますが、
中古物件を購入するときは、
購入直後の修繕の支出には十分ご注意ください。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
なでしこジャパンが好調ですね。
日曜日は早起きしてテレビで応援しました。
最後の最後でゴール!!!
盛り上がりましたね~
いつも楽しみにしているのが、
試合後のインタビューです。
監督の親父ギャグもいい味出していますが(笑)、
選手一人一人が誠実に返答しているところに好感を持ちます。
男子選手と比べると、収入はかなり低いようですが、
戦術の高さとサッカーへのひたむきさは、
むしろ男子より少し上回っている感もあります。
次のイングランド戦もがんばってほしいですね。
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