不動産賃貸業の法人化(会社設立)(2015年4月7日)
2015年4月7日
2015年4月7日
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.228 2015年04月07日配信●
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
─┌─────┐このメールマガジンは、税金に関する様々な情報をまとめて、
─│\___/│毎週火曜日に配信しています。
─└─────┘お知り合いの方にも、ご紹介いただけると幸いです。
http://www.ochiaikaikei.com/
_/_/_/INDEX/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
・ご挨拶………………………………あしたから真冬なみの寒さです
・特集…………………………………会社の設立は必ずしも節税にはなりません
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
桜はかなり散ってしまいました。
これから暖かくなると思っていたら、
今日はかなり寒くなる予報です。
あしたから真冬並みの寒さになりそうです。。。
コートがなかなかクリーニングに出せませんね。
かぜなど引かないよう十分に注意しましょう。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「不動産賃貸業の法人化(会社設立)」です。
最近の相談で多いものの一つが、
不動産賃貸業を個人の所得から法人化することです。
会社を新たにつくって節税をはかるというプランです。
サラリーマンが初めて賃貸不動産を買う前に、
会社をつくってよいものかどうか、
悩む方が多くいます。
現状の所得税・住民税の負担に、
さらに不動産所得が加わることにより、
納税額が増えてしまいます。
会社をつくって会社の収入としたほうが、
支払う税金がはるかに安いのでは、
とだれでも考えるわけです。
銀行の融資を受けて、
賃貸不動産を購入するケースがほとんどですから、
融資を受ける前に会社をつくっておこう、
という考えになります。
まず、確認しておくべきことは、
現状の自分の所得税・住民税の税率です。
所得税は累進税率となっていますので、
所得が高いほど税率は高くなります。
住民税も合わせた税率は、次のとおりです。
○ ~195万円・・・・・15%
○ ~330万円・・・・・20%
○ ~695万円・・・・・30%
○ ~900万円・・・・・33%
○ ~1,800万円・・・43%
○ 1,800万円~・・・50%
所得が1,800万円を超えると、
超えた部分は半分が税金ですから、
これくらい所得になっていれば、
会社をつくるのはメリットが大きいですね。
税務相談を受けてわかったことですが、
意外に自分の税率がどこなのか、
わかっていない人は多いです。
たとえば、年収1,000万円のサラリーマンの場合、
(1)給与所得控除は220万円
(2)所得控除は個人差があるが200万円くらい
この両方を年収から引くことができます。
実際に計算すると、
1,000万円 - 220万円 - 200万円
= 580万円
これに所得税・住民税がかかります。
税率は30%の範囲となります。
これに新たに購入する賃貸不動産の所得が加わります。
家賃収入が年間で500万円としても、
そこから減価償却費や借入金利子や固定資産税など、
必要経費を引くことができます。
およそ200万円が経費とすると、
500万円 - 200万円 = 300万円
これが現状の所得に加算されます。
580万円 + 300万円 = 880万円
これが所得となります。
税率は一つランクが上がり、
695万円を超えた部分は33%になります。
仮に会社をつくった場合、
不動産賃貸の所得の300万円は、
法人税の対象となります。
会社の税率は、次のとおりです。
○ ~800万円・・・約25%
○ 800万円~・・・約35%
会社の税率は約25%ですので、
差引で8%の節税になりますが、
金額では20万円くらいの節税にしかなりません。
「それでも毎年20万円税金が安くなるなら。。。」
という考えもありますが、
会社をつくると以下のデメリットがあります。
○ 赤字でも7万円の住民税を支払う必要がある
○ 税理士へ支払う報酬が高くなる
2つ目は税理士にとってはメリットですね(笑)
結局、会社をつくって会社の収入としても、
あまり得にならないことが多いのです。
最近の税務相談では、
「会社をつくらないほうがいいですよ」
という結論がよく続いています。
個人の不動産所得の場合、
10室以上の賃貸規模とすると、
○ 青色申告特別控除が65万円となる
○ 配偶者に給与を出すことができる
いずれも一定の条件はありますが、
この2つでかなり節税を取ることができます。
たとえば、1棟で8室のアパートを購入した場合、
あと2室増やせばよいわけですから、
数百万円のワンルームマンションを、
2室追加で購入してもよいことになります。
賃貸不動産を購入する場合、
会社設立を考えることがが多いのですが、
まずは冷静にシミュレーションをすることが大切です。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
先月末、お客様の会社に行ったところ、
役員の方がインフルエンザにかかったとのこと。
この季節でもかかるのですね。
「皆にうつらないように注意して仕事しています」とのことでしたが、
私も2メートル以上離れてミーティングをしました(笑)
私自身は発症していないので大丈夫ですが、
疲れをためないよう気をつけることが大切ですね。
■■□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□■■
—————————————————————————————————————————————-
落合会計事務所
税理士 落合 孝裕
所在:東京都世田谷区用賀2-14-11ブリュンヒルデ4階
電話:03-5716-6528
○顧問契約、単発の相談のお問い合わせは
http://www.ochiaikaikei.com/
—————————————————————————————————————————————-
「税理士が教えるとっておきの税金情報」
発行者:落合会計事務所