平成27年度税制改正、住宅取得資金の贈与の使い方(2015年2月3日)
2015年2月3日
2015年2月3日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.219 2015年02月03日配信●
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・ご挨拶………………………………今日は節分です。。。
・特集…………………………………住宅取得資金の贈与をするときの注意点です
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
今日は節分です。
「鬼は外、福は内」
昔は近所で競うように声が出ていたのですが、
最近はあまり聞かれません。
うちでは毎年私が自宅で豆まきをやっています。
子どもたちが少し冷めた目で見ているのが、
最近はちょっと気になりますが。。。(苦笑い)
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「平成27年度税制改正、住宅取得資金の贈与の使い方」です。
平成27年度税制改正の目玉の一つは、
贈与税の様々な特例となっています。
なかでも「住宅取得資金の贈与税非課税の制度」は、
延長され、非課税のわくが大きくなりました。
制度の概要は、1月6日のメールマガジンのとおりです。
http://www.ochiaikaikei.com/mlmg/201501061125_1047.html
以下のようになっています。
<制度の概要>
親、祖父母から住宅取得資金の贈与を受けた場合の
贈与税の非課税制度が延長され、
かつ、非課税のわくが広がります。
○ 平成27年1月~12月・・1,000万円(1,500万円)
○ 平成28年1月~翌年9月・・・700万円(1,200万円)
○ 平成29年10月~翌年9月・・500万円(1,000万円)
○ 平成30年10月~翌年6月・・300万円(800万円)
カッコ内は「良質な住宅用家屋」の場合です。
具体的には、省エネルギー対策等級4、
耐震等級2以上などの住宅用家屋をいいます。
消費税が10%となった住宅を取得する場合は、
さらに、非課税のわくが広がります。
○ 平成28年10月~翌年9月・・2,500万円(3,000万円)
○ 平成29年10月~翌年9月・・1,000万円(1,500万円)
○ 平成30年10月~翌年6月・・700万円(1,200万円)
<具体的な使い方>
さて、具体的な使い方です。
まず、消費税が10%となった住宅については、
非課税のわくが、最大2,500万円と大幅に広がるので、
これを上手に使うことです。
消費税が10%になるのは、平成29年4月1日からです。
少し先の話にはなりますが、
この贈与税の非課税わくを最大に使うために、
あえて10%になってから住宅を買うのも一つです。
たとえば、6,000万円(税抜き)のマンションで、
土地と建物の割合が各50%ずつであれば、
建物部分は3,000万円となります。
消費税がかかるのは建物のみで土地にはかかりません。
よって、建物部分の消費税は、
○ 8%なら240万円
○ 10%なら300万円、です。
差額は60万円ですから、
消費税が10%になる住宅を購入して、
この60万円相当を値引きしてもらうのも手ですね。
購入価格は変わらずに、特例を大きく使うことができます。
また、もう一つのポイントは、相続税の特例との比較です。
相続税では「小規模宅地の特例」がありますが、
この特例を使えるかどうかで相続税は大きく変わります。
○ マイホームの敷地については、
○ 330m2(平成26年までの相続は200m2)までは、
○ 土地の評価額が80%減額となります。
親が一人暮らしとなっている場合は、
特例を使えるケースが限られています。
マイホームを引継ぎ相続人が、
相続前3年間で、自分または配偶者の、
持ち家に住んでいないことが条件です。
3年間は借家住まいであることが必要です。
いわゆる「家なき子」の状態ですね。
親が一人暮らしの状態で、
子どもがマイホームを買ってしまうと、
将来の相続税では小規模宅地の特例が、
使えなくなってしまうのです。
一方で、親の所有のマンションや一戸建てに、
子どもが住めば、小規模宅地の特例は使えます。
もちろん、住宅取得資金の贈与を使うことはありません。
ちょっと違和感がある相続税の特例です。
子どもがマイホームを持つよりも、
親がかりで親が所有する家に住めば、
将来の相続税が安くなるのです。
子どもが数名ならば、
親のマイホームを引き継ぐ予定の人だけが、
「家なき子」の状態にすればよい、となります。
将来は「家なき子」の相続人が、
親のマイホームを引き継ぐことになります。
引き継ぐ財産に不公平感がどうしても出てしまいます。
これにも対処しておく必要があります。
たとえば、長男が相続で引き継ぐのであれば、
○ 「スープの冷めない距離」に親名義のマンションを購入する
○ あるいは2階建ての二世帯住宅を親名義で建築する
○ 一方で、長男は親の面倒を最後まで見る
○ 相続時には親のマイホームを長男が引き継ぐ
こんなプランで遺言書を作成しておく、
そうすれば他の兄弟も納得感があるでしょう。
このように、贈与の特例を使うに当たっては、
将来の相続対策までにらんで実行すべきとなります。
最近の相続税ブームにあおられることなく、
しっかりと対応していくことが必要になります。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
早いもので、もう2月になりました。
そろそろ気になるのが「花粉症」です。
前年の夏の気象条件により、花粉の量は決まります。
気温が高く、日照時間が長く、雨の少ない夏は、
翌年の花粉の量が多くなります。
東日本と北日本では例年並み~やや多い予想です。
ただし、昨年は少なかったため、
昨年と比べると、2~3倍になるとのこと。
う~ん、つらい2月、3月になりそうです。。。(泣)
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