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特定事業用資産の買換え特例、9号買換えの終了(2014年10月7日)

2014年10月7日

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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.203 2014年10月07日配信●
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─┌─────┐このメールマガジンは、税金に関する様々な情報をまとめて、
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・ご挨拶………………………………昨日の台風はすごかっったですね
・特集…………………………………この特例が年末で終了の予定です

●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。

○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。

昨日の台風はすごかったですね。
昼前から田園都市線などがストップしました。
午後の訪問先へはタクシーで。
さすがにタクシー乗り場でも30分待ちでした。。。(泣)

用賀では昼前から雨がやみました。
空は雨と晴れがくっきり分かれました。
ブログに写真を載せました。
http://ameblo.jp/tochiai65282414/entry-11935579098.html

●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○

さて、今回は「特定事業用資産の買換え特例、9号買換えの終了」です。

「特定事業用資産の買換特例」とは、
事業で使っている土地などを資産を売却して、
新たに資産を取得したときに、
本来は支払うべき税金を繰り延べるという特例です。

税金の全額が繰り延べられるわけではなく、
納める税金の80%を繰り延べることができます。

個人も会社も同様の取扱いとなっています。
たとえば、
個人が所有する特定の対象となる土地があり、
これを以下の条件で買換えたとします。

○取得時期・・・・・・20年前
○売却代金・・・・・・・2億円
○取得価額・・・2,000万円
○譲渡費用・・・1,000万円
○買い換えた土地・・・・3億円

■ 本来支払う税金
2億円 -(2,000万円 + 1,000万円)
×20%(長期譲渡税率)= 3,400万円
※ 簡略化して説明するため復興特別所得税を考慮せず(以下同様)

■ 特例を使った場合の税金
(2億円 -(2,000万円 + 1,000万円)) ×(1 ー 80% ※ )
= 3,400万円
※ 80%は繰り延べ割合
3,400万円 × 20%(長期譲渡税率)= 680万円

支払う税金は、3,400万円から、680万円となります。
80%が繰り延べられ、わずか20%になります。

この特例が認められる買換えは、
全部で10号(10通り)ありますが、
うちよく使われるのは、1号と9号です。

【1号】
事業所等の既成市街地等内(東京、大阪、名古屋等の一定地域)から、
それ以外の区域への買換え

【9号】
国内にある所有期間10年超の土地等、建物、構築物から、
国内にある土地等、建物、構築物、機械装置への買換え

1号をはじめその他の適用期限は、
平成29年12月31日までとなっていますが、
9号買換えのみは適用期限が、
平成26年12月31日までとなっています。
9号買換えはあと3ヵ月弱しか適用できないのです。

といっても、
これまでも何度も延長されていますので、
さらに延長される可能性もあります。
その結論は12月半ばに発表される
「税制改正大綱」で明らかにされます。

さて、この9号買換えの内容を詳しく見てみましょう。
いくつかの注意点があります。

(1)譲渡資産の所有期間の10年超は、
譲渡した年の1月1日で計算
→たとえば平成26年10月15日に譲渡であれば、
平成26年1月1日で計算となります。
実際の所有期間より短くなります。
平成26年の譲渡であれば、
平成15年12月31日までに取得が条件です。

(2)譲渡した土地の5倍までが買換えの対象面積
→たとえば譲渡した土地が300m2なら、
買換えをする土地は1,500m2までが、
買換えの対象面積となります。

(3)300m2以上の土地のみが買換えの対象
→300m2未満の土地を購入しても、
買換え特例の対象とはなりません。

(4)買い換える土地は「特定施設」の敷地であること
→特定施設とは、
事務所、工場、作業場、研究所、店舗、倉庫、
住宅等の施設(福利厚生施設は除く)となります。

(5)買換期間は、譲渡年の前年から翌年まで
→前年に買った資産を買換えの対象としてもかまいませんし、
翌年に買う資産を買換えの対象としてもかまいません。
また、建物の建築などやむを得ない事情があれば、
譲渡した年の翌年から3年以内に買い換えればOKです。
ただし、税務署に届出書の提出が必要です。

(6)買換資産は買ってから1年以内に事業に使うこと
→1年以内に事業で使うことが条件です。

これらの条件がクリアできるのであれば、
年末までに譲渡を考えるのが良いでしょう。

もちろん、そもそも譲渡の予定がない資産について、
無理に譲渡する必要はありませんが、
いずれとお考えのものがあれば、
これを機に年末までに譲渡するのも手ですね。

最後に1点注意していただきたいことは、
不動産所得の税率が高い人は、
買換資産が建物など減価償却資産の場合は、
特例を使うとかえって増税になることです。

特例を使うことによる節税の税率は、
長期譲渡所得の20%です。
一方で、買い換えた建物は取得価格が小さくなります。
取得後に取れる減価償却費が少なくなり、
不動産所得の増税となる税率は30%~50%のため、
取得後の増税額のほうが多くなってしまいます。

9号買換が延長するかの情報は11月ころから出始め、
最終結論は12月半ばの「税制改正大綱」で決まります。
新情報もにらみながら、対応を進めてください。

●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o

サッカーでは、本田や岡崎や香川など、
ヨーロッパ組が活躍しています。
ワールドカップでもっとがんばってほしかったなあ。。。
思っている人は多いでしょうね。

さておき、
次のワールドカップ、ロシア大会では、
決勝トーナメントまでは進んでほしいですね。

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