消費税増税の前後の注意点(2014年3月25日)
2014年3月25日
2014年3月25日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.175 2014年03月25日配信●
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・ご挨拶………………………………おとといから花粉症が一気に出ました
・特集…………………………………消費税増税いよいよカウントダウンです
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
花粉症は今年は軽いと安心していたら、
おとといから急に暖かくなったことで、
くしゃみ、鼻づまりが一気にひどくなりました。。。(泣)
薬は3週間前から飲んでいるものの、
まったく効かない状態ですね。
あと1ヵ月はこの症状が続くと思うと憂鬱ですが、
うまく付き合いながらやっていくしかありません。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「消費税増税の前後の注意点」です。
最近は消費税の質問が増えています。
昨日もお客様から電話がありました。
「機械を3月に納入したものの設置に手間取り、
検収が4月になりそうです。
3月の売上にしたいのですが何とかなりませんか?」
この会社は機械の売上は「検収基準」で上げています。
検収が4月であれば、4月の売上とせざるを得ません。
消費税はもちろん8%となります。
現実には書類上は検収を3月に終了した形として、
消費税を5%とするケースも一定量あるでしょう。
お互いの会社の帳簿処理を3月としていれば、
税務調査で指摘される可能性は低いように思われます。
もちろんこちらから勧めることではありませんが。。。
さて、売上げと経費の注意点については、
1月のメールマガジンをもう一度お読みください。
http://www.ochiaikaikei.com/mlmg/201401141502_835.html
http://www.ochiaikaikei.com/mlmg/201401231304_838.html
これらを踏まえての注意点となります。
まず1つ目は、
「会社は3月末にまとめ仕入れをすべきか?」
これは原則として意味がありません。
同じ100万円の商品の仕入れについて、
3月なら100万円+消費税5万円、
4月なら100万円+消費税8万円、となります。
この5万円ないし8万円の消費税は、
消費税を納税するときに差し引くことになります。
3月の仕入れなら5万円を差し引き、
4月の仕入なら8万円を差し引きますので、
最終的な損得はないことになります。
ただし、3月に仕入れた方が有利な会社もあります。
○「簡易課税」を選択している会社
○消費税が「免税」の会社
「簡易課税」は、売上げが5,000万円以下の会社が、
税務署に届出書を提出して適用できる制度です。
納める消費税は売上げに一定の率を掛けて計算します。
仕入れの消費税がいくらであれ、
納める消費税は変わりませんので、
3月に5%で仕入れたほうが有利となります。
消費税が「免税」の会社も同様です。
資本金が1,000万円未満の会社の、
設立1期目と2期目(一部規制があり)は免税となり、
消費税を納める義務がありません。
あるいはクリニックや居住用マンションの賃貸業など、
業種そのものが免税の会社などがそうです。
消費税を納めない「免税」の会社は、
消費者と同様に消費税を払いっぱなしとなります。
よって、仕入れを3月までにおこなった方が有利です。
ただし、無理に仕入れて不良在庫とならないよう、
十分に注意してください。
2つめは、
「社員の定期券は3月末に買わせるべきか?」
新聞やネットで報道される行列を見ると、
買わないと損する感が出てきますが、
これも仕入れと同様の考え方です。
3月に購入時なら5%の消費税、
4月に購入時なら8%の消費税、
いずれも納税時に差し引くため損得はありません。
無理に3月に買わせる必要はありません。
もちろん、家計となると話は違います。
子どもの定期券を4月に購入しては、
差額の3%分の消費税が払い損になります。
行列してでも3月中に買うべしとなります。
3つめは、
「値札の付け替えはどうしたら良いか?」
もう準備が終わっている会社も多いでしょうが、
「税抜き表示」が面倒なくて良いですね。
値札に「税抜き」が明示されていれば、
4月以降は8%の消費税で販売することができます。
「税込み表示」で販売していて、
値札の付け替えが間に合わない場合は、
4月1日以降は店内に次のような告知をしてください。
「店内の商品は、旧税率(5%)にもとづく
税込価格となっていますので、
レジにてあらためて新税率(8%)にもとづき、
精算させていただきます。」
これならば問題ありません。
4つめは、
「4月初めの売上げを5%としても問題ないか?」
4月1日~2日の売上げは、
消費税を8%とすると、
文句を言われることがあるでしょう。
通信販売をやっている場合などは、
注文日が3月ぎりぎりでも、
発送日が4月になると8%の消費税です。
それをお客さんに5%で売り上げると、
納税するときには8%で計算しますので、
実質的に3%分を値引きしたことになります。
これでは大変ということで、
無理やり3月の売上げとする会社も出てくるでしょう。
ただし、売上げ先が一般の消費者となると、
税務調査では厳しくチェックされる可能性があります。
売上げ先が会社なら、
お互いに同じ5%で売上げ側はプラス、
仕入れ側はマイナスで計算しますので、
税金を徴収する国にとって損得はありません。
一方で、売上げ先が一般の消費者なら、
本来8%のところを5%で計算して納税すると、
国は3%分を徴収もれとなってしまいます。
当然厳しくチェックされることになります。
税務調査では何を確認されるかというと、
まずは運送業者の配送伝票です。
これが4月1日の日付になっていれば、
会社が3月の売上げにしたとしても、
どう見ても4月の売上げですので、
修正申告ということになってしまいます。
ここら辺は、あまり軽く考えない方がよいですね。
5つめは、
「4月のセールではどうチラシに載せるべきか?」
4月以降は消費が冷え込むことが予想されます。
値引きセールを考えることになりますが、
チラシには「消費税」のことばを載せないよう、
くれぐれもご注意ください。
×はダメ、○は問題ない表示です。
×「消費税は転嫁しません」
×「消費税率上昇分値引きします」
×「消費税相当分ポイントを付与します」
○「3%値下げ」
○「3%還元」
○「3%ポイント還元」
○「春の生活応援セール」
○「新生活応援セール」
なんだか言葉遊びのような感もありますが。。。
ただし禁止されている表示をした会社は、
公正取引委員会の立入検査や、
会社名の公表もされることになっています。
すべての会社を検査することはできないでしょうが、
規則自体がかなり厳しいなっています。
軽く見ないよう十分にご注意ください。
さて、来週の火曜日からいよいよ8%となります。
事前の準備、事後の経理処理、
いずれも問題ないように対処していきましょう。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
昨日はお客さんと用賀の和食のお店へ。
以前から知っていたのですが、
実際の入るの初めてです。
魚と野菜の美味しい料理の数々を堪能しました。
用賀に事務所を引っ越して8年近くになりますが、
まだまだ行っていないお店があります。
もう少しお店の開拓の必要ありと感じた昨日でした。。。
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税理士落合孝裕
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