平成26年4月以降の消費税表示のポイント(2013年10月8日)
2013年10月8日
2013年10月8日
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●落合会計事務所 オフィシャルメールマガジン vol.153 2013年10月08日配信●
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・ご挨拶………………………………10月というのにクーラーが稼働
・特集…………………………………消費税の表示にはご注意ください
●ご挨拶○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。
○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、ありがとうございます。
10月というのに、上着を着るにはまだ暑い日が続きます。
昨日は事務所ではクーラーを入れていました(う~ん)。
今月からクールビズをやめましたが、
10月までクールビスの会社もあるのですね。
うちの事務所でも来年から考えねば。。。
●特集○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○
さて、今回は「平成26年4月以降の消費税表示のポイント」です。
消費税が、来年4月から8%になることが正式に決まりました。
東京オリンピックの決定もあってか、
あまり大きな反対はありませんでした。
となると、来年4月に向けて様々な準備が必要になります。
店のレジや会計ソフトはバージョンアップが必要です。
会計ソフトメーカーなどは特需になりますね。
前回3%から5%での引き上げのときは、
スーパーからメーカーへ引き上げ分の、
値引き要求がひんぱんにありました。
そこで今回の引き上げでは、
大手スーパーやコンビニなどの小売店に対しては、
仕入業者への引き上げ分の値引き要求について、
法律で禁止されるようになりました。
違反行為については、
公正取引委員会が勧告をおこない公表されます。
どこまで厳格に運用されるかは不透明ですが、
最初に違反した大手の小売店は、
見せしめのために公表されて、たたかれるのでは、
と個人的には見ています。
さて、実際の価格表示はどうしたらよいでしょうか?
「総額表示義務の特例措置に関する事例集」が、
国税庁より公表されました。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/shohi/kaisei/pdf/sogakuhyojigimu.pdf
「総額表示」とは、価格の表示をするときに、
消費税を含めた総額で表示する方法です。
国としては「総額表示」をするように勧めています。
1,000円+消費税なら、
「1,050円(税込み)」はOK、
「1,000円(税抜き)」はダメ、
ということになります。
といっても「税抜き表示」が、
法律で禁止されているわけではありません。
平成29年3月末までには「総額表示」に直してください、
ということになっています。
来年の8%への引き上げが決まって、
「税抜き表示」が見直されています。
仮に「総額表示」をそのまま続けるのであれば、
スーパーなど商品の品目が多い店は、
値段の付け替えだけで何時間もかかってしまいます。
来年3月31日は早めに閉店しないと間に合いません。
一方で「税抜き表示」なら値段の付け替えは不要です。
そこで大手スーパーでは、
「税抜き表示」の店がほとんどになりそうです。
「税抜き表示」での注意点です。
消費者が税抜きであることを間違えないように、
次のように表示すべきとなっています。
○△△円(税抜)
○△△円(税抜価格)
○△△円(本体)
○△△円(本体価格)
○△△円×税
○△△円+消費税
○△△円(税別)
○△△円(税別価格)
これは、値札、チラシはもちろん、
インターネットのホームページでも対象となります。
1つ1つの表示がむずかしい場合は、
店内に次のような表示が必要となります。
「当店の価格はすべて税抜表示です。」
「当店の価格はすべて税抜価格です。
消費税分はレジにて別途精算させていただきます。」
「店内すべて税抜価格です。
消費税分はレジにて請求させていただきます。」
次に「税込み表示」の注意点です。
値札の貼り替えが来年4月1日までに
間に合わないことも考えられます。
その場合は、次のような表示が必要です。
「店内の商品は、旧税率(5%)にもとづく
税込価格となっていますので、
レジにてあらためて新税率(8%)にもとづき
精算させていただきます。」
さて、来年の4月以降は駆け込み需要が一服して、
消費が落ち込むことが予想されます。
今後はバーゲンセールをおこなう場合、
以下の表示は【禁止】となりますので、ご注意ください。
「消費税は転嫁しません」
「消費税は当店が負担しています」
「消費税率上昇分値引きします」
「消費税相当分、次回の購入に利用できる
ポイントを付与します」
これも軽く見ないようにしてください。
違反行為については、
公正取引委員会から勧告され、
公表もされてしまいます。
一方で、以下は禁止されていません。
ぜひ活用してください。
「春の生活応援セール」
「新生活応援セール」
(理由)消費税との関連がはっきりしないため
「3%値下げ」
「3%還元」
「3%ポイント還元」
(理由)たまたま引き上げ幅と一致するだけのため
「8%還元セール」
「8%ポイント進呈」
(理由)たまたま消費税率と一致するだけのため
「消費税」はダメで「3%」ならOKということです。
来年4月以降は「○○応援セール」や
「3%還元セール」が目白押しとなりそうですね(笑)
ただし、安易に値下げをすると、
消費税3%分を会社が負担することになります。
資金繰りがかなり悪化しますので、
よく考えておこなうようにしてください。
たとえば、税込5,900円の商品を、
来年4月以降も同額で販売するとします。
○現状の消費税
5,900円 × 5/105 = 280円
○来年4月以降の消費税
5,900円 × 8/108 = 437円
差し引きで、437円 - 280円 = 157円
消費税の納税額が増えることになります。
この分会社の資金繰りが悪くなるということです。
仮に粗利率が30%とすると、
157円を稼ぐためには、
157円÷30%=523円が必要になります。
5,900円から10%近く売上げを増やさないと、
収支がトントンとなりません。
売上げ10%増を継続するのは大変なことですから、
3%分の値引きは長期的におこなうべきではありません。
税込みで販売している店は、
消費税分を明示しておいたほうが良いです。
税込5,900円なら、
「5,900円(うち消費税280円)」
こうしておけば、来年4月以降は、
「6,069円(うち消費税449円)」
となります。
ただし、これでは消費者の印象が悪くなり、
大幅な売上減になるのでは。。。
という商売上の心配もあります。
となると、
一部商品を値上げして全体でバランスが取る、
などで対応する必要があるでしょう。
このように、来年4月以降の価格表示の戦略は、
今から十分考えておくべきです。
また、来年1~2月頃は、
印刷業者がかなり忙しくなることが予想されます。
パンフレットなどの印刷物は、
もう今から手を付けておく必要があります。
○○さんの会社では、
来年4月以降の消費税の引き上げに対して、
価格表示や印刷物の手配など、
年内には方針を決めておくことが良いですね。
●編集後記○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o。.。o○o
体操の世界選手権では、男子が大活躍。
個人総合では内村、加藤が金銀メダル。
種目別では、白井、亀山、さらに内村までが金とメダルラッシュ!
テレビ放送がないのが残念ですが、
ユーチューブで見ることができるので、便利な時代ですね。
白井選手の演技は、
「白井床世界選手権」で検索できます。
でも、早すぎて目が付いていけませんでした(笑)
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