税制改革を上手に使って節税(2011年12月20日)
2011年12月20日
2011年12月20日
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○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、
ありがとうございます。
いよいよ今年も、あと10日あまりです。
クリスマス商戦は賑やかですが、
昔と比べると、年末年始の感覚が
薄れてきたように思いますね。
さて、12月10日に、
平成24年度税制改正大綱が発表されました。
「大綱(たいこう)」とは「案」のことですが、
来年3月末までには国会の審議をへて、
正式な法律になる予定です。
今は、民主党が参議院で過半数ない、
「ねじれ国会」の状態ですので、
一部は法律とならない可能性もあります。
ただし、自民党のホームページにある、
「税制改正の基本的な考え方」では、
○中小企業向け税制
○住宅関連税制(贈与税の非課税)
の減税の記載があることから、
これらの減税はすんなり決まりそうです。
中小企業やオーナー社長に関係がある
主な内容は次のようになっています。
1.中小企業向け減税
2.住宅取得資金の贈与
3.給与、退職金の増税
4.海外財産の調書の提出
順に見ていきましょう。
1.中小企業向け減税
(1) 少額減価償却資産の減税の延長
1点30万円未満の資産について、
買ったときに全額経費となる特例が、
平成26年3月末まで延長されます。
1期で合計300万円が上限です。
(2) 中小企業投資促進税制の延長
機械は1台160万円以上、
ソフトウェアは合計70万円以上などに対して、
特別償却30%または税額控除7%の適用が、
平成26年3月末まで延長されます。
(3) 交際費の経費わくの延長
1期600万円までの交際費は、
90%を経費とできる規定が、
平成26年3月末まで延長されます。
2.住宅取得資金の贈与
祖父母・親からの住宅取得資金の贈与は、
平成24年から3年間について、
一定の金額が非課税となります。
○省エネルギー性・耐震性を備えた住宅
平成24年・・・1,500万円
平成25年・・・1,200万円
平成26年・・・1,000万円
○上記以外の住宅
平成24年・・・1,000万円
平成25年・・・・・700万円
平成26年・・・・・500万円
3.所得税の増税
(1) 給与所得控除の制限
平成25年の所得税(住民税は翌年)から、
年収1,500万円を超える給与所得控除額は、
245万円を上限とします。
たとえば、年収2,000万円で考えると、
給与所得控除額は、
○現状・・・270万円
○改正後・・245万円
となり、所得税の対象となる金額は、
25万円増えることになります。
(2) 役員の退職所得の特例の制限
平成25年の所得税(住民税は翌年)から、
勤続5年以下の役員については、
退職所得の計算で、
退職所得控除額を差し引いた残額の
1/2とする措置が廃止されます。
4.海外財産の調書の提出
海外財産が年末に5,000万円を超える人は、
翌年3月15日までに調書を提出する必要があります。
平成25年(平成26年提出)分からの適用となります。
また、本来は今年より改正される予定だった、
基礎控除の縮小などによる「相続税の増税」は、
今回の改正では見送られました。
平成26年以降の増税となりそうです。
毎年、税制は本当に細かく改正されます。
その内容を知っていると知らないでは、
税金の支払いで大きな差が出ることがよくあります。
○○さんも今後の税制改正を、
上手に使って節税してくださいね。
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落合会計事務所
税理士 落合 孝裕
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