修繕費の節税(2011年11月29日)
2011年11月29日
2011年11月29日
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○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメールマガジンをお読みいただき、
ありがとうございます。
早いもので今年もあと1ヵ月になりました。
街はすっかりクリスマス景色ですね。
さて、今回のテーマは「修繕費」です。
年末近くになり、不動産賃貸業の個人や12月決算の会社は、
1年の利益が予想できる時期になりました。
建物や駐車場の修繕をして、節税をすることがあります。
修繕費は、税務調査で指摘されやすい項目の一つです。
税法をしっかり理解して対応すれば、
金額が大きくても問題なく経費となります。
代表的なものをいくつかご紹介しましょう。
1つ目は「壁の塗り替え」です。
10年に1回くらい塗り替えることが多いですね。
これは金額によらず、
その全額が経費となります。
数百万円となることもありますが、
金額の基準はありません。
壁の塗り替えで注意することは、
防水加工がしていない壁について、
防水加工をするような、
価値が高まる塗り替えは、
「資産の取得」とされることです。
これは数十年にかけて減価償却しますので、
塗り替えた年にはいくらも経費になりません。
業者の請求書の明細が大きなポイントになります。
ウソは良くないですが、
前の状態と同じような塗り替えであることが、
わかるような明細書を作ってもらうことが大切です。
2つ目は「3年周期の模様替え」です。
飲食店や小売店を経営している場合、
「ちょっとお客さんが飽きてきたな」と思うと、
定期的に模様替えをすることがあります。
これは、おおむね3年以内の周期であれば、
かかった全額を経費とすることができます。
これも金額の基準がありませんので、
数百万円でも経費となります。
「おおむね」3年以内なので、
3年を1、2ヵ月くらいなら、
超えてもかまわないことになります。
3つ目は「金額の基準のポイント」です。
これは意外に活用されていないのですが、
「60万円未満」または「取得価額の10%以下」
なら、修繕費でOKという基準があります。
パソコンなどの固定資産の購入は、
中小企業は、平成24年3月末までの、
「30万円未満」なら経費OKですが、
修繕費は「60万円未満」なら経費OKです。
明らかに価値が高くなるものはダメですので、
ここらへんは、ウソがない範囲で、
業者さんに修理とわかるような請求書を書いてもらう、
ことが良いですね。
「取得価額の10%以下」ですが、
これはアパートやマンションであれば、
当初にかかった建築コストのことになります。
減価償却後の帳簿価額ではありません。
たとえば、
当初の建築コストが5,000万円のアパートであれば、
10%の500万円以下で修繕をおこなえば、
それは全額が経費となります。
ただし、明らかに資産を取得した場合、
○避難階段を取り付けた、
○クーラーを買った、
○駐車場をアスファルト舗装した、
などは、修繕とならず減価償却することになります。
最後に、修繕が終了していれば、
未払でも経費とすることは問題ありません。
年末ギリギリに修理をしていることがありますね。
「節税対策だなぁ」とわかります(笑)
「1月の修理でも12月に完了したことにすればいいでしょう」
いやこれは、税務調査が入ると、
相手の業者に反面調査されることがありますので、
あまり軽く考えないほうがいいですよ。
今年もあと1ヵ月あまりです。
○○さんも最後の節税をもう一度お考えくださいね。
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落合会計事務所
税理士 落合 孝裕
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