海外出張、海外研修のポイント(2011年6月14日)
2011年6月14日
2011年6月14日
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○○さん、こんにちは。
税理士の落合孝裕です。
いつもメルマガをお読みいただき、ありがとうございます。
あじさいが、まだきれいに咲いています。
この時期は長く楽しめますね。
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さて、今日は「海外出張」「海外研修」の取扱いです。
税務調査に入ると、
海外の経費は必ずチェックされます。
会社の経費としていても、
「プライベートなものが含まれていないか?」と、
疑ってかかる調査官が多いのです。
と言っても、必要以上に心配することもありません。
実態を証明する「書類」が整っていれば、まったく問題ありません。
「海外出張」「海外研修」であることを説明する
「書類」があれば、まずOKなのです。
具体的には、
1 スケジュール表
2 出張報告書
3 現地での写真
などとなります。
1か2はいずれ一方でもかまいませんが、
なるべく細かく作成することをお勧めします。
(ダメな例) ○月○日 終日商談
(良い例) ○月○日 ○時~○時 △△会社と××の件の商談
○時~○時 □□会社と▽▽の件の商談
時間を区切って、詳細に作成するほうが望ましいです。
3の写真については、訪問した建物や周りの風景など、
何枚か撮影しておくことがよいでしょう。
さらに、出張の目的を明確にしておくべきです。
たとえば、
○ 不動産賃貸業 → 海外不動産の視察
○ 製造業 → 同業種や新規事業の海外工場視察
○ 小売業 → 海外店舗の視察
会社の業種に応じた目的となるはずです。
もちろん、新規事業への進出ならば、
他業種に関するものでもかまいません。
次に「同伴者」の取扱いを説明します。奥様が役員であれば、
もちろん夫婦で出張するのもありですね。
「子どもはどうですか?」質問を受けることがあります。
一緒に連れて行くのはかまいませんが、
子ども分は、経費に落とさないようにしてください。
これには最近の判決があります。
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横浜地方裁判所の判決(平成17年1月19日)です。
海外の会議の出席のさいに、
長男(7歳ないし9歳)の同伴分も、
会社は経費に落としました。
税務調査で、代表者に対する「役員賞与」と認定されました。
地裁で争われましたが、結局、会社側が負けました。
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同伴者については、みなさんの会社が、
次のようなケースに当てはまれば、
経費を増やすこともできます。
○ 国際会議に出席するために、奥様の同伴が必要な場合
○ 通訳(親族でもOK)が必要な場合
これらのケースは、
奥様や親族の旅費も含めて、経費となります。
次に、観光旅行も【兼ねた】海外出張の取扱いです。
まず、
全体の日程のなかで、業務をしていた割合を
「業務の割合」として、計算します。
そして、原則は、
○ かかった費用 ×「業務の割合」= 経費
となります。
ただし「業務の割合」が、
○ 90%以上・・・かかった費用の全額を経費にできる
○ 50%以上・・・往復の旅費は全額経費その他の費用は「業務の割合」で経費
○ 10%以下・・・まったく経費にできない
となります。
ここでポイントは「業務の割合」が【50%以上】ならば、
往復の旅費はその全額が経費になることです。
これだけでかなり経費に落とせますね。
したがって、
「業務の割合」は50%以上にすべき、
ということになります。
○○さんの会社では、
今後の「海外出張」では、
資料の作成方法や取扱いに十分注意して、
しっかり経費に落としてくださいね。
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落合会計事務所
税理士 落合 孝裕
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